彼は昔、勇敢なヒーローだった。 相棒と共に、2人の想像する「正義」に 向かって突き進んでいた。挫折なんて知らずに。 だが、彼らは民衆から嫌われていた。 それは彼らが何かしてしまったわけじゃない。 彼らの姿が眩しすぎたんだ。 いいことをしたはずなのに、石を投げつけられる。 彼はそのことに耐えきれなかった。 相棒は「そんなこと気にしたら負けだぞ」と言っていたが、彼の心はそこまで強くなかったのだ。 それから彼は、唯一の理解者である相棒の前にも姿を現さず、街から身を隠した。