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【夢幻の英霊】『北海一の鉄槌使い』武安国

武 安国(ぶ あんこく)は、中国の通俗歴史小説『三国志演義』に登場する架空の武将。 孔融配下の猛将、鉄槌の使い手として『演義』第5回に登場。虎牢関の戦いの折に孔融に従い参戦する。呂布に得意の鉄槌を駆使し挑みかかるが、10余合打ち合った末に片腕を切り落とされ敗走する。この後、何とか味方に救われるが、そのまま物語中から姿を消す。 以上wikipediaより引用 以下考察と妄想 これらの情報から、以下の内容が抽出出来る。 ※青州北海郡出身 中国の北東、日本海寄りの地域出身である。 なお、青州は「水滸伝」「金瓶梅」の2作品に登場し、青州二竜山にて一大勢力を築き上げ、後に妖術で片腕を失う好漢「武松」の出身でもある。 「武松」と「武安国」の関係は不明だが、出身・負傷等似通った設定が多く、青州に元ネタとなる人物が居たのかもしれない。 (武安国の「安国」は恐らく字(あざな)であり名は不明な為、姓:武、名:松、字:安国でも問題は無かったりする。) ※孔融配下の猛将 孔融は名前からも分かるように、孔子の子孫で有り儒教を厚く信仰している男である。 そんな彼のもとで儒教が蔑む武官として長年勤めてきた武安国も相応の教養を身に着けていることはまず間違いないだろう。 ※呂布に得意の鉄槌を駆使し挑みかかる 前提として、一騎打ちには相応の『格』が必要であり、汜水関での関羽と華雄との一騎打ちの際は関羽が無位無官の兵卒に過ぎないことから難色を示されているが、武安国の時はそれはない。 この事から武安国は呂布と相対するに相応しいと判断される程度の『格』があったのだろうと考察できる。 ※10余合打ち合った末に〜 直前の穆順(虎牢関)が瞬殺、方悦が5合以内で討ち取られる等醜態を曝す中、武安国は十数合打ち合っている。 この後の張飛が数十合打ち合った後関羽・劉備が救援に駆けつけていることを考えると結構頑張っていると思われる。 ※10余合打ち合った末に片腕を切り落とされ敗走する。 重要ポイント。なんと!片腕を斬り落とされた状態で呂布から逃げ切ったのだ、武安国は。 片腕を失い残る手は手綱を握るのに使う、つまり丸腰で呂布に背を向けて逃げ切ったのである。 三国志演義のオリジナルキャラクターは大半が史実武将の噛ませであり、呂布や趙雲・孔明の強さを引き立てて死んでいく定めを負っている。 味方陣営の周倉すら最後は関羽の死に殉じているが、武安国は何故か負傷退場の後消息不明である。 後々再登場させる予定でもあったのだろうか? 虎牢関組と同姓同名のオリジナルキャラクターである穆順(宦官)あたりは名前被りもあって怪しいが…… ※この後、何とか味方に救われる 上記より生き延びたのは救援が早かった可能性はあるが考えて欲しい、相手は呂布である。 下手に近づけば武安国諸共真っ二つにされかねない相手に近づけるだろうか? 下手をすれば一騎打ちに水を差したと薙ぎ払われるかもしれない、にも関わらず救援は行われているのである。 恐らく武安国は人望があり仲間に好かれていたのだろう、武安国を救いたいと思う気持ちが呂布への恐怖を上回ったのだ。 ※そのまま物語中から姿を消す。 残念だが、腕を失った武人に居場所は無い。 青州城が黄巾賊に取り囲まれた際、太史慈が駆けつけ一計を案じ、劉備の下へ救援を求めに行く一連のエピソードでは武安国の名前は出てこない。 治療の甲斐なく亡くなったのか、腕を失い文官になったのか、故郷で療養していたため合流出来なかったのか、はたまた己を鍛え直すため武者修行に出ているのかは定かではないが、少なくともその時期は武安国は青州城には居なかったのだろう。 以降の北海はほぼ語られることも無く、いつの間にか袁紹領になり、曹操領となった後は歴史の表舞台からほぼ消えている。 故にこれ以上武安国の足取りを追うことは難しい。 考察という名の妄想終わり ここから100%妄想 二次創作視点で見た武安国 さて、創作物として見た場合、武安国の立場は実に面白いことが分かる 架空キャラで有りながら死亡退場ではないためその後をいくらでも捏造出来る上、自然に魏呉蜀全てにアクセス出来るオイシイ立場に彼は居るのだ。 ここでは『転生したら武安国だった件』を作成した場合の主役武安国が通りうるルートを見て行こう。 〜魏ルート〜 北海陥落後、主君孔融は許昌に向かい宮廷に出仕する。 つまり、武安国としては彼に同行するだけで曹操軍入りが可能となるのだ。 このルートの難点は曹操軍の層が厚すぎて片腕を失った武人の武安国は埋もれてしまいかねないことと、元主君孔融が曹操と反目し処刑されてしまうことだ。 袁家滅亡後の南征開始がタイムリミットのため対袁家戦で手柄を立てて孔融から派離れておきたい。 〜呉ルート〜 太史慈と出会い行動を共にすると合流可能。 呉は比較的武勇で名を上げた物が少なく、鍛え直した武安国が太史慈と呉の双璧となる事も不可能では無いだろう。 但し呉の活躍する戦は基本的に計略を主体とし、武人の活躍は少なめとなる。 せっかくなので呂蒙と一緒に勉強して文武両道安国を目指してみるか。 長生きした場合耄碌した孫権が二宮の変で陸遜他有能家臣団を処分しだすのであまり昇進は狙わず宮廷に出来るだけ近づかないようにしよう。 〜蜀ルート〜 劉備一行と合流する。魏ルートなら許昌、呉ルートなら青州城で合流可能。 関羽張飛趙雲と武人は溢れている為、孔融配下として培った教養で勝負したい。(孔明加入後も文官は慢性的に足りないので需要は常にある。) 許昌劉備との合流のため徐州・官渡・長坂を生き延びられるかがネック、特に徐州は青州を侵略した袁紹と面会する劉備ルート・周倉フラグが折れかねない関羽ルート・アルハラパワハラがヤバい張飛ルートのどれについていくかで話が大きく変わるだろう。 〜袁紹ルート〜 青州陥落時にそのまま袁家の家臣となるルート。 青州を抑えているのは後継者レース劣勢の長男袁譚、顔良文醜の2枚看板で武力は十分、袁紹死後は家中が分裂、再統一を果たしたとしても曹操が待ち構えているとあまり良いルートとは言えない。 但し、顔良文醜麴義張郃と武官がごっそり抜けた官渡後の袁家なら片腕でも武将として重宝されること間違い無しな為、袁譚を救いたい人、武安国が戦場で無双する姿が見たい人は挑んでみても良いかもしれない。 と、言う事で教養も有りそうな猛将にして北海一の鉄槌使い「武 安国」をよろしくお願いします。