ログイン

【予言書の精霊】ラドラ

 神に見捨てられた、哀れなる世界。  蔓延る邪悪は天を閉ざし、海を枯らし、地上すらも漆黒に染めた。  蹂躙される世界の中、ラドラは一人の少女と出会いを果たす。  それは、予言書にすら記されていない運命の邂逅だった。   「オレにできるのは、ただ未来を視ること。 未来を変えられるのはオマエだけだ。 だから……」  彼女は信じる。  決意を宿した、少女の瞳を。 「オレの運命を、オマエに託す――」