𒐪<オメェ見たな! 𒐪「すまそすまそ、くさび系解説の𒐪だ。それでは今ごろになって追加されたグルーの生い立ちと正体…!」 〜グルーの伝説〜 グルーは、法則帝国の王子として生まれた。法則帝国は、現実に存在する法則や存在の全てを管理する全能の国なのである。 グルー「物理…?なにそれ。」 グルーは法則に無関心だった。しかし、深海に繋がりそうな青い瞳に絹のような美しい長い緑の髪、国民達は魅力され彼を応援した。しかし、グルーが大人になるにつれ、グルーは法則に無関心だと気づき始めた国民達は彼を批難し始めた。 …グルーを批難した国民達は消された。王子に反抗的な態度を取ったから… グルー「法則で成り立った国…?必要無い。出ていく。」 グルーは法則帝国から出ていった。後継者のいなかった法則帝国の王様は、そのまま寿命を迎えた。 グルーが旅立ってから5年後、彼は30歳。ロンドンと言う都市に暮らし始めてからバイト…?も始めた。初めてのバイトは緊張したが、元王子というものあって売れ行きは評判。 グルー「…法則帝国よりもずっとマシな都市…」 ロンドンは壊滅した。 原因は法則帝国の崩壊に伴うあらゆる法則や存在の消滅。言語、摩擦、慣性、重力、文明、宗教、自然摂理、環境… それら以上の法則や存在が消え去り、そして…グルーも消滅した… はずだった… グルーが起きて最初に目にしたのは、瓦礫の山と炎に包まれた街。 グルー「…は?」 彼は呆然としていた。なぜ素晴らしきロンドンはこうなったのか分からなかった。 グルーは最初、戦争や核兵器による使用、環境破壊を疑った。しかし、それらは全て時間のかかる破壊プロセス。では、今はどうだろうか?そのプロセスが確認できないまま破壊された。これは明らかに現実での「人物滅亡」では無い。 架空の「人物滅亡」だ。 グルーは架空や法則、存在などの変化しないものが嫌いだ。 グルー「架空の存在で人類滅亡…?ありえない…」 ふと、目に映ったのは神々しい存在を放つ少女。 ???「架空が嫌いなの…?」 グルー「ああ、嫌いだ。法則や存在が常に存在していることが気に食わない。」 ???「なら、輪廻の使者になってもらうよ。」 グルー「…輪廻の使者…?」 ???「そんなに法則や存在が気に入らないなら、人を救う代わりに何かしらの法則や存在一つを消せばいいじゃないか。」 グルー「そんな…架空の話…」 ???「それでも、架空で君は満足できるんだよ…?」 グルー「…………………」 グルーは、謎の少女と「契約」を交わした。 それから、グルーは絶好調だった。 各次元に存在する主人公と呼ばれる人の不幸や危機を消し去る代わりに、何かしらの法則や存在も一つ消す。グルーはそれを「救済」と称し、それを繰り返していた。稀に、その「救済」を気に入らない主人公もいたが、グルーは次元ごと、主人公を消し去った。 いつしか、グルーは全次元に伝わり、人々はグルーの「救済」を、いつしか「代償」と呼んだ。 グルーは気に入らなかった。 グルー「なぜ…救済をしているのに気に入られないんだ…それなら…」 グルーは消した。 次元を、 次元に生まれた人は次元にいなければ消滅する。 次元を失った人々は苦しみ、足掻きながら消滅していった。 グルーは疲れた。全次元を消したのだから。 グルーは長い眠りについた。その眠りは138億年経たなければ解消されない。 そして今も尚…グルーは次元の何処かで眠っているかもしれない… ただ…その眠りを邪魔する者が居たとしたら…邪魔する者の強みは弱みに変換され、消され、その故郷すらも消される。 グルー「化学?否定する。帰納法?否定する。あれも否定、これも否定、否定否定否定否定否定否定…………… はぁ…疲れた… ………ちょっとだけ、化学に向き合ってみよう…かな………?…………… ちょっとだけ…ちょっとだけ………だから…………………………」 グルーの思考の「化学=否定」から「化学=需要品」に変わる日は、果てしなく遠いだろう…ただ、その長い時間を経てば、全次元は平和になる。