⸻ ■ 世界観の基盤 この世界には、二つの高い知能を持つ種族が存在する。 • 人間 生まれながらに一つずつ「特殊能力」を持つ。 能力は個性であり、社会的価値でもある。 • 魔族 獣人、エルフ、犬型など多種多様。 生まれつき特殊能力は持たないが、 人間には不可能な魔法を自在に操る。 両種族は過去に大戦争を経験したが、現在は終戦。 表向きは対等で友好的な関係にある。 しかし、差別や不信はまだ完全には消えていない。 ⸻ ■ 主人公:石川銀刃 石川銀刃は、能力を持たない騎士だった。 この世界で「能力無し」は異常中の異常。 本来なら生まれ持っているはずの力を、 彼は一度も使えたことがない。 それでも彼は、 剣術と心理学に長け、 正義感が異様なほど強い。 卑怯な戦いを嫌い、 相手の言葉や行動を先読みする冷静さを持つ。 19歳で王国騎士団に入団するも、 組織に馴染めず、わずか1週間で退団。 しかし剣技は本物で、 団長相手に善戦したほどの実力者だった。 現在は、 政府非公認だが巨大な影響力を持つ 冒険者ギルドで生計を立てている。 強く、顔は広い。 だが、冷たく読めないため、 親しい仲間はほとんどいない。 ⸻ ■ 出会い:波瀬友 ある日、銀刃はギルドへ向かう途中、 犬を虐める水能力者と遭遇する。 銀刃は能力を使わず、剣技のみでこれを制圧し、 犬を助け、治癒能力者の元へ連れていく。 その場に現れたのが―― 波瀬友。 緑のニットキャップに、 チャラついた外見。 だが、 特殊能力「肉体超強化」を持つ実力者。 四肢を瞬間的に超出力で動かせるが、 使用中は他の部位が硬直するという制約付き。 初対面から波瀬は銀刃を一方的に気に入り、 しつこく話しかけ続ける。 銀刃は苛立つが、 二人はやがて指名手配犯との戦闘で共闘する。 ⸻ ■ 相棒になるまで 波瀬は、 手入れされた本物のダガーを使い、 投擲から近接までこなす万能型。 銀刃は、 能力無しでありながら、 能力者と互角以上に戦う。 やがて波瀬は、 「タッグを組め」と提案する。 最初は拒否していた銀刃も、 依頼を重ねる中で認め合っていく。 22歳と26歳になった頃、 二人は国からも表彰されるほどの 伝説級の冒険者コンビとなっていた。 ⸻ ■ 異変の始まり ある日、 人間の王から直接依頼が届く。 • 魔族・人間問わず凶暴化する者が増えている • 極悪犯罪が急増 • 魔族側の王と半年以上連絡が取れない • 派遣された騎士団が同士討ちを始めた 原因は不明。 病気や薬ではなく、 極めて特殊な能力の影響が疑われた。 銀刃と波瀬は、調査を開始する。 ⸻ ■ 光の力と研究所 調査の過程で判明する存在―― 光の力。 それは、 人間の科学力・特殊能力と 魔族の魔力によって生み出された巨大な球体。 戦争終結から10年後、 日照の少ない魔族の村を照らすために作られた “人工の太陽”。 普段は古い研究所から飛び立ち、 昼は空を巡り、夜に戻る… そんな太陽の代わりの存在だった。 しかし、 1か月前から忽然と姿を消していた。 気になるが、 研究所の扉は固く閉ざされ、 波瀬が能力を使おうとびくともしなかった。 一旦深追いはやめ、本来の目的を遂行することにした。 ⸻ ■ 魔王城と闇の力 魔王城に到着した そこでは操られた魔族の兵士たちが襲いかかってきた。 そして城の最深部へ進んで行った。 そしてついに魔族の王…魔王と対面した。 魔王は、 自我を失い、会話もできず、 圧倒的な魔力で暴走していた。 激戦を繰りひろげ… 魔王をギリギリだったが撃ち倒した銀刃と波瀬。 しかしまだ終わりではない、 『闇の力』 肉体を持たず、 増え続け、 他者の体内へ分身を侵入させ、 核から支配する。 ⸻ ■ 最終決戦 旅の中で、闇の力の弱点に気づいていた2人は機転をきかせた。 波瀬が大量のダガーを城の外に投擲し、外からの光を城内へさしこませ、光で弱体化した闇の力の中枢を銀刃が貫いた。 魔王の意識は回復し、 闇の力は消滅したように見えた。 銀刃と波瀬は、 ぼろぼろになりながらも勝利したのだ。 ⸻ ■ ハッピーエンド……のはずだった 傷を癒し、 隣の街で一晩眠り、 国へ帰った。 平和が訪れたのだ————————— しかし。 研究所から、 謎の球体が浮上する。 街の上空へ移動した瞬間、 ゴォーーーーンという 魂に響く音が鳴り響く。 人々は震え、 意識を失い、 黒い闇と赤い目を見る。 世界は、闇に支配された。 ⸻ ■ 真実:最後の球体 実は―― 光の力は、 最終決戦の時点で すでに闇の力により内部を支配されきってしまっていた。 外装だけが無傷で残り、 中身はほぼ機能停止状態。 そして、 消えたと思われた闇の力は、 完全には消滅していなかった。 しぶとく残っていた闇の残骸が、 研究所の光の力のボディへ流れ込み、 • 絶対防御の外装 • 意志を持たない完璧な器 を得て―― 完全体の闇の力となった。 それが、 空に浮かんだ「最後の球体」だった。 ⸻