「おセえよ…王国軍…」 二年ほど前、シラムル王国の近辺の村が魔物の襲撃に遭っていた。その村の唯一の生き残り、デルダート・ドラクは瀕死の状態だった。 骨はほぼ折れ、皮膚は火事により焼けただれ、肉体からは折れた骨が露出し、見るだけで痛々しい様子だった。そのときはまだ回復魔法は発達しておらず、最近研究中の機械での治療しかなかった… …長い手術…もとい人体改造を行い、彼は生き延びた。それからも様々な改造をしていき、今の彼となった…昔の彼には帰る場所も力もろくになかった。しかし、今の彼には力もあり、帰る場所もある。彼は今日も王国のために力を尽くす。