私には苦痛しかありません。 それ以外の何物も望みませんでした。 苦痛は私に忠実で、今も変わりありません。 私の魂が深淵の底を彷徨うときにも。 苦痛はいつもそばに座り、私を守ってくれた故、 どうして苦痛を恨むことが出来ましょう。 嗚呼苦痛よ、汝は決して私から離れぬ故、 私は遂に汝を敬うに至る。 私はようやく汝のことが分かった。 汝は存在するだけで美しいということを。 汝は貧しい私の心の火鉢の傍から決して離れない人と似ている。 私の苦痛よ、汝はこの上なく愛する恋人より優しい。 私は知っている 私が死に就く日にも 汝は私の心の奥深くに入り 私と共に整然と横たわらんことを。