“死の世界”で放浪の旅をする屍の怪異(要はゾンビ)と骨の怪異(要はスケルトン)の旅する2体の怪異 ボロボロの服に解体屋の服、と衛生面に問題があるように感じるが出てくる料理はもちろん問題しかないように見えて食べてみると以外に美味しく、レシピもあったものでは無く様々、中には料理というか、食べ物か怪しいものすら作り出す事もあるがそれもエンタメとしてコルルが押し通している(隠しスパイスはカブアの心臓だ)。 料理はカブアが主体となって作っておりコルルは食材や材料を集めるのが主な役割で、解体を得意としているので食材や材料を全て解体してそこからは全てカブアに任せている。 白物語 こるるフィッシングボーン ───明るく眩しすぎる太陽の光 今日も今日とてなんて良い料理日和だ…… って思って次の料理に使う材料を探してみたんだがこれが見つからないんだな…… その辺、見渡す限り大海原でさ、俺の肉切り包丁を使う機会が今の所ないのよ(てか本当に海しか無いぞ) まあ、これはこれで何かあるかもしれねぇけどな!(例えば美味そうな魚とか) さっきからカブアの奴は結構楽しそうだしな 結構頑丈だな、この船…… 実は今、船を作って大海原の海上にカブアと一緒に繰り出してるんだが んで何回か言ったかもだがここは大海原、俺の心のように海が広がる“大海の世界“って所らしい そんでなんでそんな海に海と海しか無さそうな所に俺と、あとカブアが居るかと言うと、成り行きってやつだな 俺達は『怪異の料理屋さん』って言われるほどの料理屋なんだよな、こう見えても だから日々料理を求めて探して研究(?)してるんだけども、それで今回はこの海が広がる世界で魚系の料理でも作ろうかって思っててな しっかし釣りをしようにもどこが釣れるか分からん 特にここら辺は何だか薄暗い雰囲気だぞ? まるで“死の世界”みたいに暗い感じの空気…… 「コルルー、そろそろ釣りしないー?」 おっと、かの待てと言われれば突撃すると噂の(そんなものは無いが)カブアさんが待てなくなっているぞ 「そうだなぁ釣りも良いんだがここら辺の空気は薄暗い、この空気では良い魚というのも居ないかもだぞ?」 「それは、困る……」 「良さそうな釣り場が見つかるまでの辛抱だぞ!」 「んー、待つしかない……」 どうやら待つことにしてくれたらしいがこの分だとあと何分持つんだか…… ・・・ 何分か船で突き進んだんだが目の前に広がるのは大海原、ではなくて沼地になって来てるんだけどもしかすると何処かで道、間違えたかも 「カブア?ここ何処か知ってる?」 「この世界のこと、知ってるわけない」 それもそうか……って諦めてはダメだろう 引き返す、でもこの先に釣り場適正ありって感じの所がある可能性も否めないが……! 突き進むか…… ・・・・ 辺りき不気味な枯れ木の生える島々が溢れて来たのだけれども…… これ、あれだ!もう引き返せないって奴だァ…… って思ってる奴はまだまだ料理魂足りないな! 落ち着いて考えなさい……そう、沼地が本当に沼地してきたんだからここで釣りすればいいんだよ え?まぁ多分沼地にも魚……居るよ 『おまかせ料理』ってそんな感じのノリで乗って作ってる料理だしな という訳で 「カブア!念願の釣りをするぞ!」 「やったー!やっと、釣り時間きたんだね」 「その通りだ!多分!いや絶対!釣れる!」 根拠は最初の大海原に置いてきた 「じゃあ、釣りやってみる?」 「沼地で釣りだからな……何かあったら命大事に、だぞ!」 「何かって?」 「そりゃ沼地の主〜とかそういうのだ」 「なるほど!それは、是非とも料理したい!」 この子、怖い! なんてこった……忠告が意味を成していないぞ だが、そうだな……沼地の主ソテーとかいいんじゃないか?作ってみたいものだ 「張り切って釣りをするぞー!カブア!沼地の主を釣るんだ!特に釣ったら謎の粉を吸わせて黙らせるのは忘れるなよ!」 「いえっさー」 何故、謎の粉で魚を黙らせれるのかは…怪異マジックってヤツだ 「あっ、もう糸、引いてるよ?」 「何、それは嬉しいことだが……大丈夫か?ここら辺ってそんなに魚いるのか?」 「捕れる魚は、捕っとくよー」 果たしてこれはどう見るべきか、魚って思ったよりいるものだろうか…… ここだけの話釣りを始める前に釣り針がカブアの皮膚を釣ってしまい、吊ってしまたのは本当にここだけの話ってことで 皮膚が、魚達に届けられるという発想に至るまで僅か1秒だったぞ しかし屍の皮膚って魚達も食べるのか? いや食べれたらなんでもいいのかもしれ んな…… 「捕ったー」 「お?案外早かったが、どんなのが釣れたんだ?」 「……これ、鯛かな」 「お、おぉ?」 喜ぶべきシーンなのだが沼地に鯛っているのか? いやまぁ沼地特有というかこの沼地の限定的な鯛なのかもしれないがな(屍の皮膚が好きな魚かもしれないしな) 何にせよ、この調子で沢山釣っていきたい所ではあるよな…… 「よし!その調子で釣りまくるぞ、カブア!」 「ぼくの皮膚、なくなる?」 「必要経費と割り切るんだ、カブア」 「それも、そっか」 果たしてどこに納得したのか、知りえないがしかし、納得してくれたのならそれでよしって事だ それに一応ゾンビこと屍の怪異であるカブアはしっかりと再生能力をもってるから時間が経てば完全復活できるんだよなぁ あ、またなんか釣ってる やっぱりここ、釣り場適正高いな なんとなく沢山釣ったら今日のところは帰るか…… 良かったなぁ、ちゃんと大海原(沼地)には釣り場があるんだなぁ ───そうやって暗い沼地での釣りを俺達は堪能した ・あとがき この2人好きです もちろん今まで作ってきたキャラもみんな好きです