名前:イルーカ・マリンソング 「あたし、イルーカ!すごい治癒術師だよ!よろしくね!」 ■パーソナル 性別:女性 年齢:17 身長:151cm 職業:治癒術師 誕生日:祝福の月・12日 髪色:薄青色 眼の色:明青色 髪型:左結いのサイドポニー ■モチーフとなった生物 イルカ ▲性格 心優しい・元気・朗らか ▼設定 一人称:あたし 二人称:あなた、きみ 癖 :口調に若干子供っぽさがある 心休まる歌のような詠唱で治癒を行う、ハートフルヒーラー。彼女は今日も、患者に希望と安らぎを与える。 彼女の魔法は歌うことで効果を発揮する特殊な呪文詠唱を必要とする。治癒術師という職業からメイジをイメージするが、その実態はバードに近い。 ―――――― 以下は、他所様のキャラクターに影響を及ぼした、対戦結果を元にしたバックストーリーです。 ある日、イルーカが湖の畔を散歩していると、道の真ん中で倒れているボロボロの姿の少女を発見した。ボサボサの緑色の髪、ボロボロになった布切れを纏う少女は一見するとただの浮浪児かと思えたが、近づくとそうでないことが分かった。青紫に腫れた顔、爛れた皮膚……。至る所にそういった暴行の痕跡があり、見るからに身体は瘦せこけ、ひどく衰弱している。このまま放っておけば死ぬことは明らかだった。 人を助けることが使命のイルーカは、すぐに彼女を抱き上げて、自らの家に運び込み、懸命な治療を行った。 数時間後。治療は奇跡的に成功し、安らかな顔をして少女は眠っていた。目が覚めた緑髪の少女は、見知らぬ天井と、傍らで本を読んでいた青色の髪を持つイルーカに初めは酷く怯えていた。 「こんにちは、大丈夫ですか?あたし、治癒術師のイルーカです。あなたは道で倒れていたんですよ?……一体、なんであんなところに倒れていたんですか?」 そう、優しく微笑みながら話しかけるイルーカに、緑色の髪の少女は警戒を続けたまま、自身の境遇を語り始めた。 自分の名前はミトであること、祖母が死に、天涯孤独になった彼女は口にするのも憚られるような悪辣な環境で今日まで生き延びてきた。だが、裏路地で浮浪者狩りの暴行に遭い、命からがらここまで逃げてきた、ということを震えながらイルーカへ打ち明けた。 その縋るような口調に、ミトはどこかで自分を助けてくれる誰かが現れることを待ち望んでいたのかもしれないとイルーカは思った。 「つらかったね、苦しかったね。好きなだけここに居ていいからね。ここなら、あなたを脅かす者は誰もいない。なんて言ったって、湖の精霊に守られているんだから。……だからね、あなたさえ良ければ、ここで穏やかに暮らして、心が少しでも癒やされたら、あたしはとても嬉しいよ」 イルーカはそう言って、ミトの身体を丁寧に抱きしめた。泥や血で汚れた襤褸切れが、イルーカの綺麗なワンピースを汚していく。だが、そんなことを意にも介さず、イルーカは力強く抱きしめ続ける。ミトは目を見開き、恐る恐る震える腕を伸ばし、ゆっくりと抱きしめ返した。 それから数日が経ち、ミトは徐々に心を開いていった。イルーカの優しさに触れ、彼女の言葉に励まされ、ミトは自分が抱える困難に立ち向かう勇気を持てるようになった。光を失ったミトの翠眼が、徐々に輝きを取り戻していった。 いつしか、ミトはイルーカの家族となっていた。一度は全てを失い、二度と手に入らないと思っていた家族の温かみ。今度こそ、この幸せを取りこぼさないように、自分も強くなる覚悟を決め、未来へと歩み出した。