『微睡む銀狼亭』を塒とする冒険者。 故郷が流行り病に覆われ、己の手で両親を焼いたその日より、男は不条理に抗う為の力を剣に求めた。 3度の飯より鍛錬と戦闘が好き。でも酒とうまい飯も好き。特に肉。 偶に『微睡む銀狼亭』のマスターに手合わせをふっかけては呆れられている。 亡き父の形見である黒鋼のグレートソードと獅子の軽鎧は、度重なる修繕と改良により殆ど原型を喪っている。 それでも、男は好んで其れを身に着けるのだ。 ──『燈火』。 亡き両親より継いだ奇跡の種火、その萌芽。