ログイン

せかい

〜せかいの過去ついて〜 幼少期、せかいは母に捨てられた。ずっと好きだった母に冷たく「お前はもういらない」と言われた。幼いせかいでも理解できた一言はせかいの心を、閉ざしてしまう。 児童養護施設に入ったせかいは、いつもひとりで過ごしていた。自分がこれ以上誰かに傷つけられないように。そして人を、好きになることがないように。 そんなせかいを引き取ったのが、金髪の男だった。男は、自由な人で多くの人のことを好きと公言するような人だった。せかいは引き取られた意味もわからず男と過ごしていく。 10年以上の時が経つ。 せかいは男と過ごすうちに、好きという気持ちを思い出す。それがせかいにとって、重く閉ざしていたかった過去であったとしても。男と過ごした時間のおかげでせかいは好きを、愛を思い出せた。 だからこそせかいは男が伝えてくれた、好きを、人に伝えるために旅に出る。 〜せかいの中の気持ち〜 「まだ男に本当の好きと感謝を伝えるのは恥ずかしいんだ。」 「だけどいつか伝えられるように俺は、今日も女の子を全力で愛する。」 「いつか男にもこの気持ちを伝えられるようにな。」 それから時が経ち… 「ありがとう。あんたのおかげであんたのことを好きになった」せかいは言った。今まで愛を伝えてくれた男に。