愛らしいカカポ。雌雄不明。 天寿を全うし、天界へいざなわれたカカポを待ち受けていたのは、神々の抗争で荒れ果てた嘗ての楽園であった。 カカポは穢れ、打ち捨てられた花畑を見て大いに嘆き悲しみ、そして決意する。 神々を狂わせた全ての元凶、悪神の心をダンスで癒すことを──。 主神達のお墨付きを貰ったカカポは、何度転生してもカカポである。カカポもそれが良いらしい。 きっと魂までもがカカポなんだろう。 「おやすみなさい」 中性的な声色。無垢なる産声。 ただ愛と平和を希求する。