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【スタンド使い】渡島 恵介

ケイスケ・ワタジマ 34歳 大手会社の清掃員 11時には就寝し、5時には起床。 まず顔を洗い、 トーストにスーパーで買ったジャムを塗って インスタントコーヒーといっしょにいただきながら朝のニュース番組の占いコーナーを見る。 ジャムはトーストの隅から隅まで薄く広げるのがひそかなこだわりである。 その後は髪型をセットして、姿見の前でニッコリと笑い、「今日も良い日になるさ」と鏡の中にいる自分に向かって語りかける。 そして清掃服とお気に入りの小説と少しばかり折れ曲がった煙草を詰め込んだ鞄を持って、 会社へ出勤する。 それが毎朝のルーティーンの、どこにでもいるようなただの男である。 スタンド使い、ということを除いては。