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リーフちゃん

リーフは木の葉っぱだった。 かつて、歩くことを願った。 地上を歩く動物を、明るく話す人々を上から見下ろしながら 彼女は擬人化した。 突然の事だった。 そしてそれはとてつもない奇跡だった。 彼女は明るく明朗な性格で皆に好かれる少女だ。 困ってる人は放っておけないし、頼まれたらどんな事でも笑って手伝ってくれる。 彼女は楽しく日々を過ごした。 そんなある日、占い師は言った。 彼女がただの葉っぱで魔力の流れでたまたま擬人化した存在だと。 それから人々の態度は一変した。 人々は彼女を見下し、盗賊は彼女の身柄を狙い、軽蔑した。 昨日まで仲良くしていた人、昨日まで楽しく話を聞いてくれた人、その誰もに彼女は裏切られた。 彼女は逃げ出した。 森の奥、誰も踏み入れないような深くへ そして彼女は啜り泣いた。 彼女はこの世の全てに怯えていた。 彼女にはもう誰も信用する事が出来なかった。 だが彼女は森の中で少しづつ生きる術を身につけた。 森の光が彼女に降り注がん事を