無を彷徨っていた いつからそこにいてどうやって来たのか知らずに 少女と出会った メガネ、白髪…うさぎの、耳? そして聞かれた 無意識の時間と決別…? そうだ、俺は特に考えず、冒険せずのんびり普通の暮らしをしてきた 普通?普通って、なんだ 本当にやりたかったこと、無意識にやめてしまった事、無かったか? ああ、あるよ。やり直したい事だらけだ! 全てを捨て去り、考えない事が許されない無の煉獄を進む覚悟ならある! 「ふふ、いや失礼、質問するまでもないようだね、その顔、やっと無意識から解放されたみたいだね」 「男」は姿を消した。 「君は、『ふと、』月を見るだろう?そして見惚れながら綺麗だ、何月だろうって思うかも知れない。月はこれを許容しよう。そして月もまた、地球の繁栄と行末を見守っている」 「私はこれまでの生涯の中で無意識に過ごしてきた時間を消しとばすことが出来る。人に意識のある、有意義な時間を与えよう。それが私の願いであり使命だから」