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【正義執行人】ブライアン・バーベルバイン

 ブライアンはかつて正義感に溢れる生真面目な青年だった。彼の人生は成人する間際まで、誰もが羨む様な正道を歩んでいたと言える。ならばその倫理の秤が狂い始めたのはいつだったか。  敬愛する父の信じがたい不正義の発覚が原因か、誇り高くあるはずの騎士団の唾棄すべき不正義を見た失望か。唯一彼を理解して寄り添い、心を開いた親友に何故か殺されかけたショックからか。はたまたそれらの不幸全てが彼を狂わせたのか、今ではもうわからない。  ただひとつ言えるのは、そのいかなる場合でもブライアンだけは道を間違えていなかったということ。だが悩ましいことに、ブライアンの価値観は全てあの父親から受け継いだものでもあった。  この瞬間から、ブライアンは善悪の分別を過去の価値観に委ねる事を止めた。  どうして今までそんな事にも気づけなかったのか?あの男が語り聞かせた正義が「本物の正義」であるはずがない!  独善的な正義論は次第に狂気に取り憑かれていく。自分の姿があの父親と瓜二つだという事にも気づかず、彼は今日も悪しき者に正義の裁きを下す。 ————————————————————— オリジナルキャラの創作小説です©️yoko 【関連人物】 ジャック https://ai-battler.com/battle/f08f86be-b26a-4ae5-bee9-df79b0265e51