根源を持たずとも世に変革を齎し続けた彼女の存在そのものが、「変遷」の根源と成った。 「確かに、私の力が彼の者らより劣っていることは否定しない。」 「だがこの身は既に、黎明と終焉とを繋ぎ、世に未知と神秘を齎す化身となってしまった。」 「…予言する必要もない。私が死ぬ時、世界から『変遷』が消える。」 「何も変わらない。何も起こらず、何も終わらない。極夜ですらない何かが訪れる。」 「つまりはまァ、残念ながら、私は生き続けねばならないということだ。この世の重みにいつまで耐えられるか分からないというのにな。」