かつて、とあるワーフォックスがとある勇者に渡し、巡り巡って自分の元に戻ってきた、時の加護を持つ懐中時計。 その懐中時計は、長い時を経て使用者の力と思念を溜め込んだ。 ワーフォックスが王都から自身の姿を隠した後も、その懐中時計は人の手を渡り存在し続けた。少しずつ時の力を蓄え、ワーフォックスの持つ錬金工房の跡地に、いつのまにか戻っていた。 以来、その錬金工房の戸を開けた者は、時の精霊によって異空間へと導かれる。 より強くなるための試練を与えるために。また、ワーフォックスが成し遂げられなかった想いを誰かの記憶に残すために。