火の神を信仰している一族の中でも炎の力を操れる家系に生まれた。 しかし水の能力を持っているせいか、炎を操ることは出来なかった。 さらに家族から追放され、一人で生活することとなる。 そんな生活をしていた彼女の唯一の心のゆとりが、大親友の"メル"と話している時だった。 毎日のように研究をしていたメルを見て、自分も能力で他人を救えないかと悩んでいた。 ある時、彼女の住んでいた町に大勢の悪魔が攻め込んできた。 人々は必死に戦っていたが、絶対絶命の状況にあった。 ようやく自分の出番が来たと、彼女は町を守る川を背にし、能力を存分に使い水の竜巻を作った。 竜巻は威力が大きく、悪魔らを薙ぎ倒していったが住民たちの家を破壊してしまう。 住民たちは自分たちの住処が破壊され、彼女を責めた。 彼女は家に閉じこもった。 この事はメルにも話せずにいた。 そして悪魔がもう一度攻めて来たときも、彼女は家に閉じこもっていた。 が、一体の悪魔が家に侵入してきた為、家を飛び出しメルに助けを求めメルの家へ向かった。 しかし、メルの家の窓から見えたのは、散らかった家の中にいた一体の悪魔だけだった。 このとき、親愛なる友はもういない、頼れるものは何も無いと悟った。 急いで空き家から離れると、人々に見つかり罵声の声を浴びせられる。 彼女は希望を失い、荒れ果てた町を出て行った…。