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【不可視の千剣】

かつてある戦争の時代に生み出された剣士 鹿の外見を持ち、しかし数枚の曲版を大型の盾として扱うその姿は、過去の生物機械を彷彿とさせる 彼の異名「千剣」は、実際舞っているのは13本のみである しかしその飛燕剣の舞う様子は、さながら千剣が舞っているかのように俊敏で、残像を残した そのための彼はかの異名を持つに至ったのだ 彼が奇妙な点はほかにもある その不可視という技術は、当時の生物合成においては実用化されておらず、そのためにこの種はテストベッドだと推測される 事実、他の認識阻害能力と比較して、飛燕剣を隠せていないところなどは、その技術の未熟さを感じさせる 曰くは彼に原生となる生物は(モデルになったものはあれど)存在せず、完全に戦争の為だけに合成された生物と言えよう これが発見されたのは比較的最近であり、よって試験使用後は他の個体への認識阻害能力の移植に重点を置いていたと推論されている また、正確に地層年代の測定が完了すれば、戦争の明確な開始時期も推定できると第十二協会は発表している