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【何かを知る騎士】ファルクァン=リアステリア

ファルクァンは、かつて孤児だった。 …詳細は不明。あまりにも情報が少なすぎる。 ……ファルクァンが5歳の時、気付いたら森の奥深くに捨てられてたようだ。 幸いにも、近くに小屋があり、 そこで、剣の師と出会ったらしい。 この刀は、その師が渡してくれたものらしい。 だがファルクァンが7歳の時、 修行の途中で、 何の予兆もなく、急に低い獣の様な呻き声と共に辺りは濃霧に包まれ、目の前にはこちらを見据える一切の光がない真っ黒で余りも巨大な一つの目が自身の眼前に現れた。 その時から、剣の師は自分を忘れたようだ。 …ファルクァンに、謎の呪いが掛かっていた。 「忘却」の呪い… この忌々しい呪いは、黒魔術だということが調べる内に分かった。 そんな絶望の最中… 「おい、小僧。」 眼の前を見る。そこにいたのは… 紛れも無い、「魔族」だった。 でも、当時はそんなことわからなかった。 とにかく誰かと話せたのが嬉しかった。 契約を持ち掛けられ、契約してしまった。 「その呪いを消してやろう。代わりに、お前の生涯を掛けてでも、この世の全てを知れ。 これは…契約だ」 翌日、師はファルクァンのことを思い出していた。 だが、あの人との「契約」がある。 今日で…さようならということ。 こんな身勝手な弟子で、ごめんなさい。 それから、6年後。 俺は【王家リアステリア】に拾われ、 騎士として、育った。 しかし…やはりなにか引っかかる。 「あの人」と「魔族」の特徴がまんま同じだった。 俺はその時から、あの人が魔族だと知った時から、感情がグチャグチャになった。 俺はどっちにいればいいんだ…? どっちに味方すればいいんだ………? ずっとそんな気持ちで、生きていた。 眠ることさえ、ままならなかった。 …あれから、12年後。 25歳にして、俺は世界の殆どを知った。 だが、この時から妹が何かの呪いの類に掛かったようだった。 オブリビオンが言うには、 「何の予兆もなく、急に低い獣の様な呻き声と共に辺りは濃霧に包まれ、目の前にはこちらを見据える一切の光がない真っ黒で余りも巨大な一つの目が自身の眼前に現れた」という。 …すぐにわかった。あの時と同じだった。 妹も、「忘却」の呪いに掛かったようだった。 聖教騎士の誘いを断り、あの人を探しに旅に出た…が、かなりの間探しても、何の足がかりすら得られなかった。 …分かったよ。これは引き継ぎだったんだ。 俺が、次の「あの人」になるための… その為に、まずは義妹の呪い… 「忘却」の呪いの解除の仕方を知らねば… 「うーん…なんか違うよなあ…」 「うーん…?うーん……」 「…あいつ…まだあそこにいんのかな…」 「魔術師のあいつなら…もしかして…?」 「…【白鯨】か。」 「そういえば…【レオン】達が、それっぽいこと言ってたような…」 「…行ってみるか…?」 行く道中、気付いた。 「忘却」の呪いを扱える者が【白鯨】しかいないのならば… あの人は、どうして俺の呪いを消せた? …もしかして、あの人は… 俺の「中」でずっと抑え続けている…? …なら。【白鯨】を討つしかない。 手段は選ばずに行く。それが、俺スタイル。 騎士の誇りなど、どうでもいい。 皆が助かる道を征くだけだ。