決して朽ちることのない、不死身の金属生命体。 全身が常に流動する液体金属で構成され、どんな干渉を受けても瞬く間に元の形状へと戻る。 彼はある実験によって、偶然生まれた。 それがなんの実験だったのか、どういう意図があったのか、なんの意味があったのか、 もはやそれを知るものは、もうこの世にはいない。 狭い試験管から出れたのは、途方もないほどの年月が過ぎてからだった。 初めて見た世界は、何もかもが美しく見えた。 空、風、草、水、砂、土、光…。 見るもの聞くもの、全てが愛しく思えた。 彼はどこまでも純粋だった。 その心も、思考も、身体を構成する物質さえも。 故に、彼は他を欲す。 どこまでも純粋な“好奇心”を携えて。