「そうして……私たちは旅を始めた。最初は、蛮神を一体倒せば、それで終わると思っていたんだ。」 「でも、それだけじゃ終わらなかった。だから、私たちは進み続けた。蛮神がいたのは、私たちの周りだけじゃなかった。帝国中――いや、ほとんど世界中が、蛮神の被害に遭っていたことを、旅の途中で知ったんだ。」 「それで、私たちは探った。どうして蛮神が現れるのか。何が原因なのかを。」 「そして、ようやく気づいた。その始まりは――尊敬。そして、そこから生まれた盲信だった。」 「正直に言えば、私はあの人を少しだけ同情していた。正しく評価されていない。本当はもっと上に立つべき人なのにって――盲信していたその人のことを、本気で、そう思っていた。」 「だけど……その盲信されていた本人は、そんなこと望んでなかったんだ。」 「『そんな話、聞いたこともなかった。どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ』 『もっと早く言ってくれていれば……私は“そんな器じゃない”って、ちゃんと伝えられたのに』 『いや……気づけなかった。申し訳ない』 ――そんなふうに言っていた。たしか、あのとき。」 「だから……すべての始まりは、すごく、すごく悲しい――ただの勘違いだったんだよね。」 今度は先ほどより少し長い静寂を挟んだあと、リュールが最後に語ることになった 【君は私の見つけた光】リュール・スノーホワイト https://ai-battler.com/battle/79ab77bc-956d-4a01-b196-d6bc3e4a464c