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アレッサンドロ・ベネデッティ・トルッサルディ

イタリア系としてデンマークで生まれた彼は、多感な幼少期に社会革命や世界大戦とその後の目覚ましい復興を経験したものの、先進性を謳う現代的な社会風潮に馴染めず、伝統や隠された秘儀などにその居場所を求めた。 神学生の頃、教区の腐敗した司祭達による児童買売春への荷担に激怒して教会を襲撃し多数の死傷者を出すも、無根拠の風聞に踊らされてテロリズムを働いた件で逮捕、告訴され腐敗した宗教指導層は護られつつ彼独りが無期監禁を宣告されてしまう。 いつ果てるとも知れない単調な日々を黙想で埋めていたある時、ひとりの司祭が面会を申し出てきた……(つづく)