インネラシア御三家のくせに無能な奴。こいつのせいでフォーサイド家は落ちぶれたと言われる。 20歳らしい。酒を飲む想像だけですぐ泥酔するくせに大酒飲みで余計に無能さが増している。 頭脳も低く、奇襲や計画など全くないため、正々堂々と正面衝突しか出来ない。 しかも、すぐに調子に乗るし、プライドも高いため、余計に無能さが増している。 プライドを完全に捨てた命乞いも彼女が無能と言われる原因の一つである。 普通に強いのだが、他の御三家の奴らが吹っ飛びすぎているため、ザコ扱いされている。 【過去編(普通にいらねえだろ)】 第一章:英才教育?んなもんねぇよ! インネラシアでも名高いフォーサイド家の庭園。幼き日のインベリアスは、キラキラと輝く瞳で、父である当主ギデオンに問いかけた。 「父上!私はいつになったら、フォーサイド家を背負って立つ立派な御当家になれるのですか!」 ギデオンは立派な髭を撫でながら、威厳たっぷりに答えた。 「うむ、インベリアスよ。そのためには、幼き頃より英才教育が必要不可欠だ! まずはこの一族秘伝の『最新戦略大全』を読み解き、古今東西の戦術を学ぶのだ!」 彼女は目を輝かせ、「はい、父上!必ずや立派な戦略家になってみせます!」と意気込んだ。 …しかし、現実は厳しかった。 彼女は分厚い戦略大全を開いたものの、最初の数ページで早くも睡魔に襲われた。 「うーん…文字が踊っている…まるで酔っぱらったみたいだ…」 結局、彼女が戦略大全から学んだことは、『難しい本は眠気を誘う』という、戦術とは全く関係のない教訓だけだった。 結果、彼女は無謀で基本的な戦闘能力だけ手に入れてしまった。 その頃、同年代の御三家の子供たちは、模擬戦で華麗な奇襲作戦を成功させ、高度な技を身に着けていたと言うのに… 第二章:天才的泥酔術 10歳になった彼女は、パーティで初めてノンアルコールワインを口にした。「これは…大人の味がする!」 その気になった彼女は、その後もジュースやお菓子を「これはまるで酒のようだ!」と脳内で変換し、飲むたびに顔を赤らめては、 「うう…もうダメだ…完全に酔っぱらった…」と騒ぎ出した。 周囲の大人たちは苦笑い。「インベリアス様は想像力が豊かすぎますな…」 そして月日は流れ、20歳になった彼女は、ついに本物の酒を飲む機会を得た。 そんな度数が高くもないのに、一口飲んだ瞬間、彼女は叫んだ。 「うわあああ!本当に酔っぱらった!もう立てない!」彼女はそのまま倒れてしまった。 周りの人々は呆然。「まだ一口しか飲んでないぞ…?」 しかし、彼女はそこで終わらなかった。無理矢理立ち上がったのだ… 「いや、しかし!フォーサイド家の戦士たるもの、これしきの酔いでどうする!もっと飲め!もっと!」 結果、彼女は文字通り「想像通りの泥酔」をあっという間に現実のものとし、盛大な宴会をグダグダにしてしまったのだった。 第三章:無 謀 な 戦 術 ある日、フォーサイド家主催の模擬戦が行われた。インベリアスは意気揚々と指揮を執った。「皆の者!わたくしに続け!敵陣へ正面から突撃するぞ!」 家臣たちは顔を見合わせ、「インベリアス様、何か奇策は…?」「敵の裏をかくのは…?」と恐る恐る尋ねた。 しかし、彼女は胸を張って言った。「奇策など小賢しい!正々堂々、正面からぶつかるのがフォーサイド家の伝統だ!」 そして、彼女率いる軍勢は、見事に敵陣へ一直線に突撃。待ち構えていた敵の罠にまんまと引っかかり、あっという間に全滅した。 敵将は鼻で笑った。「フォーサイド家の若き当主は、本当に猪突猛進だな…まるで、暴れるイノシシのようだ!」 第四章:無様の極み 数年後、彼女とある戦で大敗を喫した。 敵に囲まれ、絶体絶命の状況に陥った彼女は、普段の威勢とは打って変わって、地に頭を擦り付けながら命乞いを始めた。 「どうか、どうかお助けください!わたくしはまだ若いのです!フォーサイド家にはわたくしが必要なのです!どうか、この命ばかりは!」 そのあまりの情けなさに、敵兵たちはドン引き。味方だった兵士たちも、その変わり身に唖然とした。 この出来事がきっかけとなり、「イングラシア御三家のくせに無能」「フォーサイド家はこいつのせいで落ちぶれた」という悪評が、瞬く間に広まったのだった