先代皇帝の姪。高身長気味の17歳。 幼少期、帝国の動乱に巻き込まれた彼女は、傅役の計らいで何とか亡命に成功する。しかし、多くの人々が動乱の中で命を落とし、その喪失感は彼女の心に深い傷を残した。路地裏で独り座り込んでいたところを保護され、身分を隠して孤児院で生活することになる。 動乱が沈静化した頃、彼女を助けたある少年と親友となり、二人で旅に出る。旅の中で彼らは数多くの楽しい冒険を経験するが、その平穏も長くは続かなかった。帝国の宰相が彼女を傀儡の皇帝として擁立しようと画策し、わざわざ二人を探し出して襲撃する。抵抗する中、彼女を守ろうとした親友が目の前で命を落としてしまう。 親友を失った悲しみに打ちひしがれながらも、彼女は捕虜となることを受け入れ、宰相によって皇帝として即位させられる。しかしその生活は幽閉同然で、彼女の自由は奪われていた。それでも親友の遺した日記を心の支えに、彼女は再び立ち上がる決意をする。宰相に不満を抱く者たちと密かに手を組み、自らの手で宰相を討ち取った。 その後、国外に逃れていた皇族を呼び戻し、権力を移譲したのち、自ら退位を宣言して行方をくらます。以降は帝国から遠く離れた地で、一人静かに「誰かの大切を守る」を信条に旅を続けている。