夢の中とは便利である。空を飛べるし、体は軽い、傷も無かったかのように五体満足である。 私はクソムシの分厚い皮膚に突撃する、勢いは十分。しかし、単純に大きいという事は存在するだけで脅威である。惑星規模の分厚さを誇る表面皮を殴ったところで手答えはなく、クソムシは相も変わらず球体を這い回り続けている。 「これは流石に………」 無茶、と言おうとした時、頭上から何かが降り注ぐ。 「反転……作成、刃」 巨大な刃物の雨、私は思わずクソムシの背中を逃げ惑う。 _______ドシュ…!、ドシュ! ドシュ! 鋭利な刃が幾つか皮膚の装甲を貫く、地面が揺れる、いや……クソムシが憤っている。 「ちょっ、これは」 あまりの揺れに足腰が悲鳴を挙げた、大地が慟哭するが如くクソムシが身を揺する。 「お、大人しくしろッ!!」 拳を振り落とす、地面が抉れる。その衝撃は表面皮を駆け巡り、クソムシの装甲にヒビを走らせた。 「もういっちょ!」 殻が弾けた、叩き込まれた拳の隙間を縫って光が溢れ出す。その瞬間、クソムシが強烈に発光した。 https://ai-battler.com/battle/5a2afee6-b5bc-4440-be01-971e9695d7ff