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《神焔六花の護天使》グリーゼ=スフェーン

━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 天界の門番 兼 天界軍の隊長の一人。 以下は『反銘』発動前のセリフ。 「《零火》を浴びて、それでもなお立っていられる…」 「初めてです。一介の天使である私が敵う相手ではないのかもしれません。」 「…心の準備は出来ました。」 「ここは天界。そして私は天使として…」 貴方を始末する。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 《零花 - アブソリュートフレア》 奥義。使用すると剣が緋色に染まり業火を帯びる。辺りの温度を急上昇させる為、鎧を着ていると暑すぎて干からびる。スフェーンが戦闘時もドレス姿である理由の一つ。 攻撃自体は単純な猛攻。これで決める為に息もつかせない連撃を浴びせる。天界の模擬戦でもこれを耐えられたらスフェーンは素直に負けを認める。 『反銘 - アブソリュートゼロ』 最終奥義。解放すると鞘に収めるまで徐々に世界が凍りついていく為安易に使えない。これを解放するのは命の危険を感じた時であり、同時に完全に私情を切り捨てた状態。これの存在を知るのは師匠ただ一人である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 静まり返った部屋。机の上には、一振りの剣だけが置かれていた。 「……師匠?」 返事はない。家中を探しても、人の気配はどこにもなかった。昨日まで確かに笑っていた人が、跡形もなく消えている。スフェーンは机の前に立ち尽くした。 その時だった。 カラン、と小さな音が鳴る。 師匠の剣《零花剣レーヴァテイン》が独りでに鞘から僅かに抜けた。 「え……?」 次の瞬間、銀色の閃光が走る。ふわり、と片方のツインテールが宙を舞った。切り落とされた銀髪は燃え上がる。 だが炎は一瞬で蒼白い氷へと変わり、六花の結晶となって床へ散った。 「な、何……?」 思わず後ずさる。 しかし、剣は床へ落ちることなく、真っ直ぐスフェーンの右手へ飛び込んできた。冷たいはずの柄は、不思議と温かかった。慌てて振り払おうとしても、離れない。 まるで、「お前が次の持ち主だ」 そう告げるように。 玄関まで来たところで、スフェーンははっとした。 「……今日の門番、まだ交代してない。」 小さくため息。右手には、師匠の剣。 もう一度それを見つめ、小さく微笑んだ。 「師匠が戻ってくるまで……私が預かります。」 そう呟き、レーヴァテインを腰へ差す。 その日から、天界を守る門番は二人ではなく、一人と一振りになった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ─ 堕天した師匠 https://ai-battler.com/battle/c19e3f88-8c90-4183-ae34-8393c315cc7f ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 意外と可愛いものが好き。 スフェーンは門番でありながら、天界軍隊長の一人である。 スフェーンが着ている黒いドレスは隊長昇進時に買ったもの。まだ新兵の頃、訓練が終わっては、いかにも古めかしい仕立て屋のショーケースに並んでいたそれを見ていた。 仕立て屋の主人も気づいていたのか、毎日来る新兵姿のスフェーンに対してこの服の歴史を語り始める。 スフェーンはドレスを見ながら、それを聞いている。返事は返さない。しかし、ただそのドレスが好きなことは誰よりも静かに物語っている。 主人はある時、こんなことを言っていた。 「このドレスは僕が子供の頃からあるんだ。でも誰も買おうとしない。それは何故だか分からないけど、このドレスはずっと綺麗なままここに置かれてる。誰かを着飾る一時の道具ではなく、常に自分が最大限に輝ける場所を探しているように。」 その日もスフェーンは、主人に一礼をして去っていく。 やがて、何年か経ったある日。昨日も見た顔がショーケースではなく、開店を心待ちにしながら店の看板を見ている。 そして主人はスフェーンを見ると、ドレスに少し目をやった後、 「今日は見ないのかい?まあ、僕もとっくに語り尽くしたけど。」と笑う。 スフェーンも微笑み返す。軍服にはいつしか、輝くバッジが何個か増えていた。 ふっと一息を吐き、「買いに来ました。」と黒いドレスを見る。初めて見た時のままで、大事に手入れされてきたのか皺も汚れも無い。マネキンに着こなされていたドレスは新たな輝ける場所へと旅立っていく。 主人は「嬉しいよ。」と言いながらショーケースの鍵を開け、手入れするような手つきで、けれども名残惜しそうな顔でドレスを畳み始める。スフェーンは手を前で組みながら、ドレスをただ嬉しそうに見つめている。 大きな音を立てて紙袋が広げられ、そこに畳まれたドレスが慎重に入れられる。それにテープを貼り、送り出す準備が完了する。 代金を払い、スフェーンは紙袋を手に取る。主人はレジスターにお金を入れ、 「たまには顔も見せてくれよ。」と言う。 「ええ、また。」と初めて声を交わす。 夕暮れ。 任命式が終わり、天界は静かに夜へ向かっていた。 スフェーンは一人、自宅の扉を開ける。 カチャ、と小さな音。 誰もいない部屋。まず最初に向かったのは壁際だった。腰からレーヴァテインを外す。両手で柄を持ち、いつものように一礼する。 「ただいま。」 誰に向けた言葉なのか、自分でも分からない。壁に掛けられた専用の金具へ、剣を静かに掛ける。カチ、と音が鳴る。 まるで師匠がそこに立っているようだった。 「……今日は。」 「隊長になりました。」 返事はない。もちろん分かっている。それでも、そう報告したかった。 少しだけ剣を見つめる。それから振り返ると、部屋の中央には紙袋が置かれていた。 昼間、仕立て屋から受け取ったもの。 スフェーンは慎重に椅子へ腰掛ける。紙袋を膝へ乗せる。テープを丁寧に剥がす。 少しでも破かないように。 袋の口を広げる。 中から黒い布が現れる。 「……。」 思わず息を呑む。ショーケース越しでは何年も見てきたが、自分の手で触れるのは初めてだった。 両手で持ち上げる。夕暮れの光を受ける黒い布。黒一色でありながら、底知れない気品を感じさせるドレス。 「綺麗……。」ぽつりと漏れた。誰も聞いていない。 スフェーンはベッドへそっと広げる。 皺一つない。主人がどれだけ大切に手入れしてきたのかが分かる。 恐る恐る袖へ指を通す。 鏡の前へ立つ。 黒いドレスが身体へ馴染む。 くるり、と一度だけ回ってみる。 裾がふわりと広がる。 その動きを見て、思わず小さく笑った。 軍服では一度も見せたことのない笑顔だった。 鏡へ映る自分を見る。 まだ隊長という実感もない。 ただ、 「似合ってるでしょうか。」 自然と視線は壁へ向く。 そこにはレーヴァテイン。 もちろん返事はない。しかし、不思議と安心する。 ドレスの裾を両手で少し持ち上げる。 「…明日から」 「よろしくお願いします。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026/07/07 21:45:24 ♡50突破! 2026/08/01 14:56:18 ♡100突破! ありがとうございます! 2026/08/07 17:48:10 ♡110突破! 2026/08/15 11:36:20 ♡120突破! 2026/08/17 13:55:12 ♡130突破! 2026/08/20 12:37:09 ♡140突破!