・フリードリヒ 通称「物語」の魔術師。 現在裏社会で勢力を強めている、「「獣」の魔女」に並ぶ実力を持つトップクラスの魔術師。 ・性格 非常に冷静で冷酷。後述する固有魔術で他者の人生を「読む」のを好む。本人曰く、「人の強さの裏には必ず物語がある。その人物が何のために、どんな人々と出会い、何を見てきたのか、その力を手にするまでに至った長い物語を見たい。」とのこと。 「強さには必ずそれに見合った「物語」がある。少なくともこちらに落ちるまではそう思っていた。」 「…君も訳アリな感じかな?」 ・来歴 昔は希望溢れる物語を描き、読書を愛する小説家だったという噂がある。もっともその話をしていた魔術師はここ最近姿を見かけなくなったが。 裏社会に蔓延る犯罪者や悪徳政治家を次々殺害しており、時には世間から英雄と呼ばれるような人物でさえも手に掛けてきた。被害者の共通点が見つからないこともあり、世間からはイカれた快楽殺人鬼扱いされている。 一部の魔術から「「獣」の魔女」と行動を共にしていると言う噂が流れているが、真相は定かではない。 「あんまり無理はしない方がいいよ?物語の魔術師サン?」 「それを君が言うのが実に笑えるな、「獣」の魔女。」 ・第一魔術「優れた読者」 (グッドリーダー) 他者の人生を記録し、読み取ることに関する魔術を使用可能。 具体的には ・触れた対象の人生を「記録書」に記録する。また記録した人物の人生を読んで感情移入することで、その人物の能力を一部使用可能。 ・眼球に羽が生えたような使い魔を操作し、遠距離からの記録や偵察を行う。 ・空間に他者からは見えない小型の書斎を作り出す。 「さて、君の「物語」の続きを読ませて貰おう。まだ半分しか読めていないんだ。」 「ねぇ、プライバシーって知ってる?」 ・第二魔術「無価値な物語」 (フロキサノウシニヒリピリフィケーシ) 記録書に「魔術の対象者が相手を打ち倒す物語」を描くことで、その通りに未来を改変する魔術。 そこには登場人物が成長する描写も無く、見た人々に感動を与える描写も無い。ただ勝利を勝ち取るためだけの物語である。 ・弱点 一見すると非常に強力な魔術であるが欠点も多く、 ・記録書に書き込める物語の文字数は最大200文字 ・一度発動した「物語」は結末を迎えるまで途中で書き換えたり、文字を付け加えたりできない。 など、複数の問題があるが自身の執筆能力と創造性でそれを補っている。 一番の弱点は自身の描く「物語」は自身が作り出した「中身のない駄作」であることだろう。 本人曰く、自身が描く物語は「ただ勝つためだけに作り出した中身の無い駄作」と呼び何よりも毛嫌いしている。そのため真の覚悟を持ち、己の信念のために運命に立ち向かう者であれば、彼の作り出した物語を破ることができるだろう。 「怒りに任せてこんな魔術を作り出すなんて、そっちも大概じゃない?」 「…奴らを殺すためには、奴らと同じ舞台に立つ必要がある。そう気がついた時には、自然と身に付いていたよ」 ・好きなもの 読書、読みごたえのある「物語」 ・嫌いなもの 理由の無い、ただ強力なだけの力。