天狐の中でも自然発生ではなく、親から産まれる珍しい種族【白繭<シラマユ>】の少女。 精霊に近い他の天狐と異なり産まれたての頃は力が弱い為に、二百年ほど眠り六尾に成長した後に目覚める。 二百年の間に親は別のところに行ってしまうか、何らかの理由で死んでしまうことが多く、種族的に精神が成熟しやすい気質を持っている。 しかし、ひまわりは目覚めた当初、独りで過ごすことに耐えられず、毎夜のように母を求めて泣いていた。 天狐の嘆きは災いとなり、周囲へと降りかかった。幾つもの村や街が人の住めぬ土地となり、遂に腕利きの冒険者、元勇者である壮年の男性が派遣された。 彼は雨の中泣く少女を見て退治する気がなくなり、彼女と話すことにした。 「ひまわりは、ひまわりは…お母さんに会いたいだけなんですー!」 そう言って泣く少女に何を感じたのか、彼はひまわりを母を探す旅へ誘った。 それから数年間、彼等は世界各地を旅して回り、彼女の母である<くずのは>は既に亡くなっていることを知った。 それでも諦めきれないひまわりの為、死者と会わせるという聖人エレセステーゼに会いにゆき、数多の困難を乗り越えて彼女を探し出し、ようやくひまわりは母と会うことが出来た。 ほんの僅かな瞬きのような時間を四人で過ごし、シラマユとしての心得をひまわりへ伝えたクズノハは地へと還っていった。 その後、ひまわりは元勇者と一緒に過ごしたがったが、このままではこやつが其方に依存するだけじゃ、というエレセステーゼの助言に従い、彼はひまわりを凡ゆる種族を受け入れる学園へ入学させると彼女の前から姿を消した。 母と父のような男性を失い、悲嘆にくれていたひまわりだったが、やがて自ら部屋を出て学園に通いだした。 少女は元気に明るく笑って過ごす、彼等が安心出来るように、一人でも生きていけることを伝えるために。 「ひまわりは何時だって元気なんですー!だからお母さん、ーーーさん、見ててください、です!」 ーーーーーーーーーーーーーー 彼女の笑顔は決して演技ではなく、何事も楽しみ生きる糧とするシラマユの一族らしさである。 過去の経験から年上の男性に懐きやすい。 人間で言うと10歳程度の精神性なので、元勇者の男性へ向けている想いは父親として慕ってる側面が強い。 但し、将来彼と再会した時にどうなるかはわからない。 五行術により1日5gではあるが砂を金に変えることが出来るため、実は結構お金持ち。但し、学園で経済なども朧気ながら理解しているので乱用しないように注意している。 将来の夢は母のような立派な九尾の狐になること。