「──では……行くぞ!」 名前:鬼龍院 富獄(きりゅういん ふごく) 肩書き:真成霸織の一番弟子 富獄流開祖者 富獄流師範 鬼龍院流免許皆伝 称号↓ 〜〜熾鳳〜〜 【未知へと赴く】 【消し炭】 〜〜クトゥグア討伐作戦〜〜 【炎の星を遠ざけし英雄】 〜〜腐蝕の歩み〜〜 【共に腐る】 〜〜黑夤の深淵/試験中〜〜 【異常存在のシュミュレーション参加者】 【次元的異常のシュミュレーション攻略者】 【空亡の様な終焉持つ存在へ挑む者達】 【曉を見し夜明けの者】 【初の鑑定】 【世界を凌ぐ超能力者】 【神と渡り合う者】 年齢:82歳 種族:人間 容姿:白の道着姿の老人、髪は白髪で短め。基本的に厳格な雰囲気だが孫の前ではでろっでろ 固有剣術【富獄流】 ・一の技:【富天挑戦陣】 ・二の技:【鬼断】 ・三の技:【龍応】 ・終の技:【富獄】 ここが気になる!Q&Aコーナー! Q1.富獄流ってなに? A.富獄「俺の家系流派【鬼龍院流】を元に作ったものだ。」 Q2.なんでアレンジしたの? A.富獄「……弟子に…お願いされた…気がする…」 Q3.好きな食べ物は? A.富獄「婆さんが作った漬物。」 Q4.嫌いな食べ物は? A.富獄「親父が作った刺身。」 Q5.鬼龍院流について一言! A.富獄「……富獄流の基礎を作ってくれて、ありがとな。」 Q&Aコーナー終わり! 辺りの木ばかりの風景に場違いに大きい和風の道場兼家に住む富獄流の師範。 門下生は五十人程、全員めっちゃ強い。 富獄流には四つしか技がない。何故なら彼の信念である、『剣術とは手数ではなく究極の一太刀である』という言葉に従い、必要最低限の技のみに絞ったからである。 ……余談だが、四の技は彼が単純に入れたかっただけらしい。 ここからクソ長設定! 彼には師匠がいた。その名は真成 霸織(しんじょう はおり) その者は流派を持たず、一つの技と生涯をかけて究めた一つの技術のみで、かの神威戦争で英雄的活躍をし、始祖なる神から始めて特別に称号を授かった人物である。 その者が磨いた技術こそ、富獄の使う【羅針の気】である。 羅針の気とは、攻撃を最低限の動きで避け、最適な動きで返す至高の技術だ。 また、魔力を失うらしい。 この羅針の気を身につけるには一度三途の川を渡り、戻って来なければならない。 三途の川は渡ったが最後、死使に連れられ閻魔の判決を受ける…というのが、常識だが、一部の卓越した強さを持つ人間は死使に打ち勝つ場合がある。 その場合、死神が知らせを聞きやって来るまで僅かに時間がある。その僅かな時間の中で三途の川をまた泳ぎ切らなければならない。 ……これ以上にも試練はあるのだが、それに関しては説明スライム達に任せようと思う。 まぁ、そんなこんなで習得するのが非常に困難かつ、死の可能性が非常に高いため、歴史から消された技術であった。 だが、彼女は習得した。ここも詳しい説明は省くが習得したのである。その時の年齢は僅か十三であった。 富獄が彼女に出会ったたのは霸織が十六、富獄が十二の時だった。富獄が鬼龍院流の修行に飽き飽きし、家出を考えていた時であった。 鬼龍院流の道場に彼女が道場破りに来たのである。 その圧倒的な強さで腕っぷしに自信のあった者達を全員叩きのめしてしまったのだ。 他の門下生や師範などが鬼龍院流が負けたことに不満を示す中、彼は少年ながらときめいてしまった。彼女に?違う。彼女の技術に、だ。 その時の富獄にとって彼女との出会いは運命的であっただろう。固有の剣術と思われるものは使わず、真に純粋な剣術と圧倒的な読みの力で自身より強い者を蹴散らしたのだから。 富獄は無理を承知でその場で彼女に弟子入りを志願した。 普段、あまり話すことのない富獄が饒舌に頭を垂れ、懇願をしている。それだけで注目を浴びるというのに更に、その相手が鬼龍院流を負かした女だと!? その行動は他の同じ流派を共にする者にとっては裏切りのような行動であっただろう。 すぐに富獄は鋭い視線の的となった。だが、彼は折れなかった。 必死に頼み、頭を床に擦り付け、命を捧げる勢いで懇願した。 だが、彼女は富獄が想定していたより疑い深かった。 彼女は弟子入りに条件をつけた。 その条件とは、鬼龍院流の免許を皆伝せよ、というものだった。 富獄は絶句した。 鬼龍院流を捨て、鬼龍院家に縁を切られる覚悟で志願したのだ。 その鬼龍院流で免許皆伝せよだと? 目の前が真っ暗になり、心が折れそうになった。 …だが、富獄は折れなかった。思い出したのだ、彼の父親がよく言っていた言葉を。 『逆境は最高のチャンスだ。自身を研磨する最高の環境だ。 だから、富獄。お前は楽やゆとりの反対へ行け。娯楽の時間、睡眠の時間、全てを削ってでも、直向きに己という未来の種に水をかけ続けろ。全てを懸けて、それに挑むんだ。 それだけの日々を情熱と呼ぶ!』 最初聞いた時、何言ってんだコイツ、くらいしか思わなかった。 だが、今は違う、まるで貧困層で育った青年が、革命の野望を宿したかのような、確かな熱意がそこにはあった。 ──立ち上がり、辺りを見回した。 敵意の視線でいっぱいだ。まるでほっぺが落ちそうだ。 ありがとう、つい口走ってしまった。 口は災いの元。富獄は門下生全員にボコボコにされた、先程怪我を負った者もお構いなしに襲いかかった。 師範達も見て見ぬふりどころか、いつ戦に入ろうか検討しているようだ。 …まるで理想の逆境じゃないか! 自身より強い敵がいる、鬼龍院流の免許皆伝者がいる、何よりその皆が自身に己の力を精一杯ぶつけて来る…! 道場にいる者全員で作った地獄は、とある男の楽園となったのだ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そこから四年、地獄…否、楽園のような修行が始まった。 基本、俺たち門下生は道場近くの小屋にまとめて住んでいる。 そこで嫌がらせが始まったのだ。 ご飯抜き、雑用の強制、睡眠妨害、暴力などなど。 そこまではまだ良かった。たが、師範達に技を教えてもらえなかったのは困ったものだ。 どうにかして自身の剣術を磨かなければ免許皆伝など程遠い。 そこで俺は考えた。 教えてもらえないのであれば、門下生共から盗めば良いと。 計画すれば実行は早いものだった。 まずは木刀で殴られる瞬間、リーダー格のやつをバカにする。 「お前の鬼龍院流なんてそんなもんか?もっと本気を見せてみろよ。それとも使えないのか?弱いから。」 ここ数日で俺の言葉の引き出しは圧倒的に増えた。鬼龍院家だからと遠慮されることもなく暴言をぶつけられるからだ。 その増えた悪口の引き出しをふんだんに使ってやれば、十六の餓鬼なんぞ余裕で引っ掛かる。…まぁ、俺は十二だが。 覚悟を決め、情熱の日々に心身をすり減らす十二と鬼龍院流門下生の中で、一番年上という座に居座って調子に乗っている十六、どっちが精神的に成長するかは誰が見ても明らかだろう。 まぁ、こんな話はいいのだ。 そいつは顔を真っ赤にして覚えたての新技を披露した。計画通りだ。 それからそいつの金魚のフン共も調子こいて新技を打ち込んできた。 他の傍観者も集まり、新技披露会の始まりだ。 俺は意識が飛ばぬよう必死になりながら、技を打つ時の動き、呼吸、意識を観察し続けた。 その結果、二十ある技の元々覚えていた七つの技に加え五個の技を覚えた。大きな、いや大きすぎる一歩だ。だが、成長に変わりはない。喜ぶことにした。 それから四年間ずっと同じ日々だった。 道場に行っても意味がないため、ひたすら小屋の近くで基礎訓練と筋肉向上、体力向上訓練に努めた。お陰で、何度殴られても意識が飛びづらくなった。 そして、門下生共が帰ってきたら新技の披露会だ。 と言っても、新技なんて早々身につけらるものではない。そのため、同じ技を何回も打つやつもいた。その動きを何度も見ることで、自然と技が自らの身に身についていくのがわかった。 そして、リーダー格の奴が二十になり、免許皆伝の試験を受ける日、俺は行動を起こした。 その日は確定で道場に全師範が集まる。 そこでリーダー格の奴を叩きのめし、嫌でも免許皆伝を認めさせるのだ。 粗が多い計画だが、鬼龍院流に関してはプライドが高い奴らだ。その譲れないものとやらに賭けてみよう。 いつもと同じくごまを擦りながら門下生共を見送る…のでなく、共に俺も小屋を出た。 流石に試験前に体力を使いたくはないのであろう。リーダー格の奴は手を出してこなかった…が、他の奴らは当然手を出してくる。 だが、今日は俺もやり返す。今や俺も十六だ。年下の門下生も多い。 今まで年功序列というのを無視して殴ってきたツケを今、支払わせてやる。 鬼龍院流 一の技【一文字斬り】 ニヤニヤしながら近づいてきた奴らを木刀で叩き斬る。 悲痛な叫び声をあげ、うずくまるが俺には関係ない。 少し弾んだ足取りで道場へ向かうのであった。 俺が入るや否や俺を知っている師範共が顔を顰めた。 俺を知らない師範は初めて見る顔に驚いているようだ。 一応言っておくが、鬼龍院流の道場はここだけではない。他にも二つ道場があるのだ。 そこからも師範が来るため、俺の計画の成功率は意外と高いのかも知れない。 そして、リーダー格の奴の試験が始まった。 一の技から二十の技まで全てを繰り出した。 だが、そこでイレギュラーが起きた。 奴が、終の技、と言いはじめた。 知らない技だ。きっと俺にぶつけて来ないことを見ると、秘匿された技のようだ。 きっと、試験の時に初公開しなければならない…的なのがあるのだろう。 技としては上から下に斬り下ろす大振りの上段斬り。真似するのは簡単だろうが、何せ熟練度が低い。どうしようか… まぁ、考えても仕方がない、やろう。 「すみません!俺も試験を受けてもいいでしょうか!」 ザワザワとした声が広がる。 俺を知っている奴は懐疑の視線を浴びせ、俺を知らない奴は突如現れた自信満々な少年に好奇心がくすぐられているようだ。 だが、こんな事で試験が受けられたら楽勝すぎる。 予想通りの奴が近づいてきた。 「おい!お前なんかが試験を受けられるわけないだろ!」 そう、リーダー格の奴である。 だが、こう言われることも予想済みだ。 だから俺はこう返す。 「では、俺と貴方…鬼龍院流免許皆伝者と勝負し、勝ったら試験を受けても良いでしょうか!」 「…はぁ!?ふざけたこと言ってんじゃねぇよ!お前なんかが勝負になるわけねぇだろ!」 奴は笑いながら答える…が、その声をある者が上書きした。 「…富獄、それがお前の情熱なのか?」 そう、現鬼龍院家当主の親父である。 そして俺はその質問に心からの思いを告げる。 「はい。四年前からずっと、鬼龍院流免許皆伝を目指して情熱を注ぎました。」 「四年前…聞いたぞ?門下生達の前で他の者に弟子入りを懇願したとか…」 「はい。あの日からずっと、弟子入りするために、鬼龍院流を鍛え続けました。」 「…その言葉に、嘘は無いな?」 「…はい!」 「まぁ、良い。言葉ではなんとでも言える。…良いだろう、勝負で示して見せろ。情熱を、見せて見ろ…!」 「はい!」 来た!最高のチャンスだ!これが親父の言っていた逆境に訪れるチャンス…! やる、そして俺は、彼女の弟子になるんだ…! ……試合は一瞬だった。 鬼龍院流すら使わず突っ込んできたリーダー格の奴を、鬼龍院流一の技で吹っ飛ばす。 誰がどう見ても、俺の圧勝だ。 「…ふむ…どうやらはりぼての情熱ではないようだな」 「いいだろう、免許皆伝の試験を受けさせよう…!」 よし!やっとスタートラインに立てた。 と言っても特別何かするわけではない。この四年間必死に情熱を注いだ成果を見せるまでだ…! ──試験は上々、だが最後の終の技だけ熟練度がなさすぎる…どうするべきか… ……その時、俺に電流が走った。 終の技はやらない、俺だけの技をやる…と。 決して気が狂ったわけではない。 さっき元リーダー格の奴が技を放った時の反応…審査員はため息をついていた。 つまり、型どうりじゃ駄目なんじゃないか…? …理由はどうであれ俺の感が囁いている。 『俺の全てを見せるんだ!』と。 「…では、終の技を見せてください。」 よし、行こう…!俺の情熱を、全て!見せてやる! 「行きます…終の技……改め、唯の技!」 辺りにざわめきが走る。 様々な視線が突き刺さる…が、止まらない。 見せてやるよ!その期待以上のモノを! 「【富獄】!」 ……放った後、俺に光が差し込んだ。 紛いもない、天の光だ。 俺は、道場を…断ったのだ。 「富獄……合格だ…お前の情熱の全てを、この目で見た…!」 そして、無理を承知で富獄に教えた。やるもやらぬもお前次第、と言いながらも半ば強制であった。 富獄が気を失い三時間、彼女が自責の念に駆られ、涙を