山川惣治:原作 「少年ケニヤ」 アフリカのケニアを舞台に、孤児になった日本人少年ワタルが仲間のマサイ族の酋長やジャングルの動物たちと冒険をする物語。1951年10月7日から1955年10月4日まで「産業経済新聞」(現:産経新聞)に連載されていた絵物語の冒険活劇である。 絵物語とは、つまり、連載1話ごとに著者の山川惣治先生本人が描き下ろした美麗なる挿絵が描かれていたから絵物語なのだ。 これが単行本になると毎頁ごとに上半分は挿絵で下半分が文章という構成になっていた。 かつて、角川春樹時代の角川書店から復刻版が再販され、アニメ映画となった事もある。 大蛇ダーナは元々ケニヤに存在し、マサイ族と近隣部族から神の使いの如く恐れられていた。槍であろうが銃であろうが並の攻撃では大蛇の硬い鱗は貫けない。 象のナンターはダーナのSpellを逆さにした名前で、ナンターを救ったワタルが名付け親だ。 ゲルヒンは物語後半に登場するコールマン髭が特徴のナチスの将校である。敗北色濃厚な本国を救うために原子爆弾を製造しようとしており、物語ではワタルを人質にとって身分を隠していたワタルの実父・村上大介に原爆の完成を迫る。