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【旧帝国騎士】モニカ・エリス・オルスト

モニカは【死神事変】と【バディラックの大粛清】によって滅ぼされたノスリカ帝国の元帝国騎士 モニカの生まれであるオルスト家は数多く存在した帝国騎士の中でも特に高名な一族であり、その長い歴史の中で、数多くの英雄を輩出し帝国を支えてきた 何よりも悪名高い帝国騎士の中でもオルスト家は清廉潔白な人物が多かったとされ、まさに騎士道精神を体現した一族であった 幼いモニカはそんな己の家や両親を誇りに思い、オルスト家に恥じない騎士を目指し日々鍛錬に明け暮れていた そして彼女が13歳の頃、その夢は無残にも【死神アゼル】によって踏みにじられる事になる アゼルは皆が寝静まった夜、オルスト家の邸宅を襲撃し残虐の限りを尽くした モニカの両親は騎士として、アゼルに立ち向かうが死神にその刃は届かなかった 母は魔剣によって脳天から肉体を両断され、父は首を力任せにねじ切られた 幼いモニカはその光景を震えながら眺める事しか出来ず、アゼルが去っていった後も、ただ茫然と両親の亡骸の傍に寄り添う事しか出来なかった しかし彼女の不幸はこれだけでは終わらなかった 両親を理不尽に奪われた悲しみから立ち直る暇も与えられずに、バディラック王国の【聖テンブルクス教騎士団】がノスリカ帝国の悪行に対しての粛清を宣言。聖教騎士団との全面戦争に備え、帝国騎士は【皇帝アドン3世】の命により召集される モニカは13歳にしてオルスト家の騎士として、傷の癒えぬまま聖教騎士団との戦争に身を投じることになった 全戦力を惜しみなく投入し、聖教騎士団に総力戦を挑んだ帝国軍はしかし聖教騎士達の圧倒的な力の前になすすべもなく蹂躙されていく 彼女に寄り添い支えてくれた戦友たちは次々と聖教騎士の刃に斃れ、オルスト家の騎士だからという理由で身勝手な期待を彼女にかけていた者たちは落胆し彼女を責め立てた 戦う他無い彼女はそんな罵詈雑言を浴びながらも帝国騎士として必死に戦い続けるもののノスリカ帝国は【ノラクトゥスの決戦】において皇帝アドン3世が戦死した事により滅亡することになる その決戦に参加していたモニカは生き残るが忠義を尽くした帝国すら滅亡し本当に生きる意味を失ってしまい行く当てもないまま亡者のように歩き続け結局、寂れた街道の真ん中で行き倒れてしまう 死を覚悟しながら目を閉じた彼女は、しかし僅かな振動によって目を覚ます 状況が掴めない彼女はしばらくあたりを見まわしてようやく自分が見ず知らずの青年の馬車の中で、それも実に丁寧に手当てされた状態で清潔な毛布の中に寝かされていたことに気づいた そしてモニカが目覚めたことに気づき自身を行商人だと名乗る青年は彼女に売り物であろうパンと水を無償で与えた。はじめ彼の事を警戒していたモニカだが結局空腹に勝つことはできず貪るように食べる そのパンは今までに食べてきたどの料理よりも美味しくモニカは涙を零しながら無我夢中でそれを頬張った その後行く当てもなく、何より救ってもらった恩を返す為モニカは青年クライヴの従者として彼の旅に同行する事を決意する そうして数年間の旅路の中彼女は何度も大きな壁にぶつかるがその度にクライヴが彼女を支え続けそんな彼をモニカが守り続け、今やクライヴとモニカは大陸でも最大級の規模を誇る隊商を作り上げた またその数年間の旅でモニカは次第にクライヴに忠誠心だけではなく淡い恋心を寄せていくが、現在隊商の護衛についている傭兵団【隻眼の狼】のメンバー達やクライヴのもう一人の従者である【リヴィアル】という男性に比べ、彼の護衛として自身の実力不足を感じていたり、何より今まであまりに多くの物をクライヴから与えてもらった自身がこれ以上彼に何かを求めてはいけないと思ってしまっており、クライヴとの間に一線を引いてしまっている