都内バトル優勝後、あなたはセレモニーを終えて自宅へ帰る。すると、あなたの家の郵便受けにある一通の招待状が届いていた。 指定の場所へ向かうと、そこには近日中に取り壊される予定の大きなデパートのような建物が見えてきた。 あなたはその中に入り、指定された階のオモチャ売り場に到達すると、埃を被ったオモチャの中にひとつ、存在感のある人形を見つけた。 やつの名は「ネームレスドール」。都市伝説で「名無しの人形」と言われる曰く付きの怪物だ。やつはその都市伝説の噂に恥じず、今まで戦ってきた他のバトラーとは一線を画すような、とてつもない妖気を発散させていた。 やつはあなたをじっと見ると、突然あなたに話しかけてきた。 「私、もっとずっと遊んでほしいのに、遊ばれなくなってしまったの…だから、もっと…もっと遊びたいの…!」 そう言って緩やかに戦闘態勢に入った。どうやら、やつに実力が認められたらしい(しかしどうやって招待状を書いてこちらの自宅に送ったのかは謎のままだ)。 あなたは少しだけ考えた末、やつの「遊んでほしい」という気持ちに応じることにした。あなたは無言でやつの要求に頷き、戦闘の構えを取ったのだった…… ーーーーーーーーーーーーーーーーー 都市伝説に詳しい専門家はこう語る。 「この人形は、放置されて遊ばれなくなったキャラクター達の哀しみが集まって、力をつけたものです。そして、あらゆる攻撃を回避し、相手を翻弄することができます。」 「なるほど、それは恐ろしい力ですね。」 「そうですね。しかし、この人形は本来は誰かの楽しい思い出や遊びの時間から生まれたものです。何かしらの『楽しさ』があって、こういったキャラクターが生まれるわけです。私たちは勝ち負けを競うことに夢中になりがちですが、その背後にある『楽しさ』を見失わないようにしていきたいものですね。」