一人の女性が、部屋の真ん中に鎮座するいかにも格式の良い椅子に座っている。彼女の目の前にいる低俗な騎士たちは恐怖に打ちひしがれていた。 彼女に攻撃など無意味なのにようやく気づいた一名を除き、他の者共がやけくそ気味に斬りかかるもその鈍い刃の先は彼らに帰ってきた。 「ぐは…!」 「ねえ、なんでここ村に攻めてきたのかな?君たちの場合は…私の資産目当てかな。」 いつの日がハイエナとなった騎士たちにとってその質問は図星だったそうで、溢れる痛みで物言えぬとも、どこか恥ずかしい顔をしていた。 「別の村に住んでいた時も私の資産を奪おうとした人がいたのよ。その人は毒殺を狙ったのだけど、誤って自分で毒入り茶を飲んちゃったの。」 「(血反吐を吐く)」 「貴方も生まれ変われるならこんなことはしないことね。本当の完全犯罪を成せないから」