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【時見て考えよ…それが貴方の最後の時】クレット・ビュイ・ミィット

どうも、バース帝国から参りました。 名乗る前に一つだけ、 私の名はグレミィではありませんよ? あくまで……そうですね…愛称と言いましょうか。余りに愛称で呼ばれるので時々間違えられますがね… それでは私は グレm………いえ…クレットと申します バース帝国魔法教会教官兼極位魔法使いとして皆の陽となり、時には帝国の影となり…おっと、この話は少々帝国に怒られそうですので辞めたほうが良さそうですね。 私は幼い頃から時を操る事が出来ました。具体的に言うなら6才の頃からでしょうか、懐かしいですね。 あの時は好き勝手やっていましたねぇ… 友人の目の前に急に現れたり… 物を目の前から消して見せたり… 女性の尻を少々さわ…ゴホン、それでは話を変えましょうか。 中位魔法使いの男「教官ー、幼少期に女性に一体何をs(=」 皆さん彼を後で私の模擬戦部屋に連れてきて下さい、何なら懲罰房でもいいです。 さ〜て私に関する事はこれ以上ありません。 下位〜上位の魔法使いの生徒達、解散して下さい …… …… …… …… …… …… …… …… …… ……… ………… …………… 貴方はまだそこにいるのでしょうか? 私に関する事はこれ以上ありません、 ……… ……… ……… と、あの場では言いましたが…… そうですね…少々昔の話ですが… 私が天位魔法使いだった頃の話です… 私の力はあくまでも時間停止の力だけでした…… 逆行の力は、まだ無かったのです… ある時…私のあだ名を考案した者が居たのです……… ……… バース帝国防衛騎士団で… 私と同じ天位の騎士… 後に我が帝国を… バース帝国に反旗を示し、反逆の手を貸して欲しい、この腐りきった帝国を変えようと、栄光をまた見ようと、私に提案した者… あの時の私は、提案を断りました。私はこの帝国は私の安息の場であり、家の様な場所… とても………出来ることではありません…… そして数週間後に…反乱軍による襲撃があり、防衛騎士団や我々魔法教会の者達が招集され、反乱軍と戦いました。 私は他の魔法使い達と共に反乱軍の幹部達と戦いました。 私達が現場に着くとそこは地獄と呼ぶに他無い状況でした。騎士や町の民達の亡骸の山…中には王族の者達や貴族等も混じっていました。 私は気を引き締め、先に進み、見つけました。私のあだ名考案者であり… 私の良き友… 彼は私の顔を見ると顔を引き攣らせ、 私が時を止める前に斬りかかりました… 私の胸に深い傷が…深い深い傷が…大量の血が…………… …………… ………… ………… ………… ………… ………… ………… ………… ………… ………… ………… ………… 気づけばあの亡骸の前で私は佇んで居ました。 胸に手を当て切られた箇所を見ると… 綺麗なままでした。 まるで時が巻き戻った様に… そこで私は気づいたのです、私には時間を逆行させる事も出来ると… ですが…逆行と言っても数分程度まで… 連続使用も出来ない…一度だけの緊急回避の様な物… だが…それのお陰で救われた… そして私はまた、彼の前に行き、彼に気づかれる前に時を止め…彼の足に短剣で突き刺し、その逃げ足を潰しました。 そして何か抵抗されては困りますので、両手も刺し使えなくしました。 そして時を動かした時……… 彼は叫び声を上げ泣き喚きながら自分の四肢を見ていました。 私は恐怖に包まれた顔の彼に近付き、ただ言いました… 「余り手荒な事はしたく無かったのですがね…悲しいものです…貴方を止められなくて…申し訳ありません……」 私は時を止め彼の首筋に短剣で突き刺しました。 「せめて最後は苦しまず…」 彼を殺した後、時を解除しました。 彼は何か言おうとしたのか口が少し動いていた気がしましたが、きっと……… いや…何でもないでしょう… それから順調に反乱軍を倒して行き、バース帝国には再び平和が訪れました。 私は順調に事を進め数少ない極位魔法使いになり、下位〜上位の魔法使い達の教官にもなりました。 毎日生徒達に様々な魔法を教え、時には模擬戦で戦い、またある日は帝国からの命で、魔獣を討伐し…大変毎日を送っていますよ。 ですが…最近…彼を…ダミナスクを…殺してしまった時の感覚は、まだ手に残っている気がします。 あの日から私は戦いを嫌うようになりました。 確かに争いは何かを生む事もあります。 ですが…何かを奪う事の方が遥かに多いのです。 争いでまた何かを失ってしまうなら私は戦いたくありません… 人々は私の事を ずっと自分自身の時を止め続け、何もしない男と呼びます。 それでも私は戦いたくないのです。 もう…この手を血に染める事などしたく無いと、毎日のように考えますが、現実は非情です。 休みなく人々の争いは続く…まるで人は争うことが使命だと言うかの様に… 私はもう疲れたのです。 もう…バース帝国に居る限り…平和など来ない事など等の昔に分かっているはずなのに…心の何処かで平和を……誰かとまた下らない事で笑い合いたいと… ………… 長話が過ぎましたかね? では私の話はこれでおしまいです… 満足していただけましたか? では私はここで… …………… ………… ………… ……………………………… クレット教官が去った後… 床に1枚の写真が落ちていた。 若き頃のクレット教官と、 もう一人教官と同じぐらいの背丈で筋肉質な男が満面の笑みでクレット教官の肩に手を置いている… 写真の裏には文字があった。 西暦□□□□年11月10日 この思い出をずっと忘れない様に だろ?グレミィ?俺達は最高の親友だ M・ダミナスク よく見るとクレット教官がいた教壇にも紙が1枚あった。 (彼が言っていた事は、間違っては居ません… バース帝国は腐っていると彼は言いました。 王は気に入らない者を処刑し その側近も似たような物でした。 私の知る、強く平和であるバース帝国もう…何処にもありません だからこそ彼の意思を、今私が継ぐのです。)