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月夜の狩人 スタング

——吸血鬼とは、何なのか。 疑問を抱いたのは、友人が吸血鬼になってからだった。 常に飄々としていた彼も、この時ばかりは動揺を隠せなかった。 軽口は鳴りを潜め、ただ現実を見据えていた。 彼は友人と三度邂逅した。 欲求に苦しみ、周囲を遠ざけようとする友人に接触、対話と研究を重ねた。 その末にひとつの結論に至る。 ――吸血鬼とは、「病」ではないのかと。 四度目の邂逅の為、その答えを伝える為に彼は友人の家へと走った。 だが、それは叶わなかった。 最後の邂逅で、友人は牙を向けた。 返り討ちにするしかなかった。 自ら吸血鬼へ近づく人間など、格好の餌に過ぎなかったのだろう。 そこに、かつての人間性や倫理は残っていなかった。 今も変わらずに彼は吸血鬼を狩り続けている。 それでもなお―― あの時、救う術はあったのではないかと、心のどこかで問い続けている。