暁条 絢瀬(あきじょう あやせ)は世界の『刻』を司る神々の一柱であるが、その起源は一人の人間であった。 かつて良家の令嬢であった彼女が、いかにして神に至ったのか、なぜ神と至ったのかは、彼女すらも知らない。 神化の秘術は世界から解脱する禁術、世界から解脱するという事は、世界から忘れられるという事でもある。 神化の際に彼女は世界から存在を忘却され、同時に彼女の記憶も失われた。 彼女はそれを知って尚、神と成る道を選んだのか。それは未来永劫明かされる事は無いだろう。 だが、そうであるとすれば、それはきっと悲劇だ。 彼女は、止まった懐中時計を意味も無く手に握り、今日も神としての責務を果たす。 -- 燦曦黒金(さんぎくろがね) 刻眼(こくがん) 永永(えいえい) 紅暁(こうぎょう) 白日(はくじつ) 黄昏(たそがれ) 可惜夜(あたらよ) 一天四海_終天(いってんしかい_しゅうてん)