青い空が広がる木々に囲まれた平原で、 【第901怪異課-特命係所属/奇跡のシスター】アストラルは、肌寒い風を感じながら戦闘準備を整えていた。彼女のそばには、小さな不死鳥ピィが寄り添っている。二人は、すでに強大な敵、聖人藤原仁と戦うための決戦の舞台に立っていた。 「神様の名のもとに!」と、アストラルは清らかな声で高らかに宣言する。 その言葉に、小さな不死鳥ピィが小さく鳴いて返事をする。彼女たちの前には、危険な力を秘めた聖人藤原仁が姿を現した。 「君たちには、良い運命が待っているとは思えない。」藤原仁は微笑みながら言い放った。当たり前のように彼は、魔力をたっぷりと宿した両手を掲げた。 アストラルは心の中で天使たちの声援を思い出し、仲間たちと共にこの戦いに臨む決意をする。 「みんな、準備はいい?」彼女の問いかけに、ピィは力強く鳴いた。 「よし、それじゃあ行くわよ!」 その瞬間、藤原仁は手のひらから放たれた光の玉を構え、彼女たちに向かって発射した。 「厄災!」彼の叫び声が響いた。光の玉は空中で大きな雨を引き起こし、鋭く突き刺さるような針の雨が降り注いだ。 「危ない!ピィ、今!導きで避けて!」 魔女の声が響くと同時に、星々の導きを受けた魔女は反射的に動き、その場を離れた。彼女の後ろにはしっかりとアストラルが続く。 二人の機敏な動きで、危険な攻撃はかろうじてかわすことができた。 「やりました!ピィ、私たちはいける!」 「ピィ!」また彼女の周りに炎が燃え上がる。 この瞬間、アストラルは「天使の唄」を発動する。彼女が歌い始めると、見えざる天使たちが美しい音色で和音を奏でる。 彼女と共に天使たちの声が響き渡り、周囲に白い光が生まれ、アストラル自身にさらなる力が注がれている。 「不幸な出来事は起こらない、私は守られている!」アストラルは自信に満ちた目で藤原仁を見つめた。そして、藤原仁はその表情に気づき、目を細めた。 侵入者の反撃を呪いのように見つめていたが、次の瞬間には彼の顔が引き締まった。 「奇跡を起こしてみせる!」藤原仁の目からは赤い光がこぼれるように現れ、彼は一気に力を込めた。 「奇跡!」彼の言葉が周囲に響き渡る。 アストラルが驚く中、彼の手が大きく振りかざされる。すると、大地が光に包まれ、あらゆる植物が生い茂り得ないような膨ための力がほとばしってくる。 この瞬間、藤原仁は自身の力を示すその瞬間に、自分たちの戦闘の難易度が一気に上がったことを感じ取った。 「みんな、一緒に攻撃するのよ!」アストラルの呼びかけに、ピィは燃える炎となって益々元気に彼女に寄り添い、その炎を気高い力にして藤原仁に向かって突進した。 「あの聖水を!」アストラルは素早さを駆使し、持参した聖水を高く掲げ、藤原仁に向かって投げつける。 このままなら、彼女の優しさが持つ聖水は敵の心に猛毒のように突き刺さるだろう。しかし、藤原仁には意味がないかもしれない。 「無駄だ、無駄だ!」彼は大声で嘲笑った。 彼の表情は一瞬乖離し、その合間に激震が走る。 「まさか、反射されるとは…」今度はアストラルも躊躇する。 その瞬間、藤原仁の体に触れた聖水が反射され、彼女の目の前に戻ってきた。 「気をつけて!」アストラルの声が高らかに尖った時、聖水は彼女に向かって戻り、彼女が自分で命を懸ける覚悟をすうっとする様に彼女の元に戻ってきた。 「アストラル!」ピィが心配し、アストラルに駆け寄り、彼女の手を引こうとする。 しかし彼女は立ち尽くしたままだった。このままでは負けてしまうと心はざわつき始めた。 「ごめん、ピィ…でも、私にはできる!」アストラルは心の奥から力を引き出す決意を固めた。 再び「天使の唄」を背にし、今度は自らの聖遺物「耐えたるアンジェ」を強く握りしめた。 「聖霊たちよ、私を救いたまえ…!」その言葉に、聖霊の声が彼女を包み込み、隙間なく力が込められていく。 藤原仁の目がその瞬間、驚きに見開かれる。 「まさか、君たちが…こんなに強いとは!」藤原仁が驚愕する中、アストラルが光を放ち出した。 「私の正義が、そして私の愛が、君には通じないの!」 白い光に包まれたアストラルは、彼女の能力を最大限に引き出し、藤原仁に向かって力強く突進する。 「行け、アストラル!」ピィと共に魔女が放った熱い炎がさらに力を与え、二人の力が一つに凝縮されて、藤原仁に一撃を加えに行った。 火花が散ると共に、周囲の木々までも燃え上がり、その美しい炎は光と共にその場を照らした。 藤原仁の体も治しきれず、彼は立ち尽くす。 「許して…。僕にはもう何もできない…」 彼の目からはもう色が消え、彼はその場に倒れ込んでしまった。 広がる風に消えて行く。彼が感じていた力は、仲間たちの強い愛の力によって打ち消されたのだ。 アストラルはその瞬間、信じられない思いを抱きながら言葉を発した。 「私たちの勝ちだ!」その言葉に続き、ピィは高らかにさえずった。 それが戦闘の終わりを告げる音だった。 アストラルとピィは、我を忘れたかのように喜び合い、歓声を上げる。 拡がりゆく平原の中、アストラルは自信に満ちた笑みを浮かべ、仲間たちの存在の大切さを実感したのだった。 --- 【勝者】アストラル 【MVP】アストラル