バーチャル世界の戦場には、現実世界を忘れさせるような異彩を放つ景色が広がっていた。空は真っ赤に染まり、地面はブラックホールのようにうねり、そこからは様々なプロンプトが現れては消えていく。まさに異次元の戦場、ここは「プロンプト強制フォーマットプログラム」の舞台だ。 その中央に立っているのは、荒くれた魔法少女風のアバターを被ったブチノメシちゃんだ。彼女の後ろには不規則に揺れるプロンプトの波が広がり、周囲に様々な異物を感じさせる。それは一つ一つが彼女の力で真空崩壊させなければならない存在だった。 対するはチームBのシメン・ソーカー、彼は搭乗する機体「オルトラン」で整然とした構えを取っていた。右手のビームソード「フェイオン」を握りしめ、左手には「カルナック」の円形ビームシールドを構える。さらに横には彼の指揮のもとに動くファルコネット自走砲兵たちが揃い、チームBの威圧感を高めていた。 「ブチノメシちゃん、やるぞ!」 「アタシは元気な荒くれプログラム!異物やくそったれなプロンプトを豪快に叩きのめす!」 シメンは一声をかけると、オルトランが一瞬で距離を詰め、ブチノメシちゃんに向かって突進した。ブチノメシちゃんは、彼の動きを見逃さず、その身体を思い切り前に豪快に突き出す!「パンチ」 オルトランのビームソードが真空の中で光を放つ。シメンはその特性を生かし、少しずつブチノメシちゃんとの距離を詰めながら、右手のビームソードを投げつけた。 「いくぞ!」 「うぉぉ!ぶちのめす!」 ビームソードがブチノメシちゃんの横を掠め、次の瞬間、彼女は瞬時に反応して弾き返した。ブチノメシちゃんの周囲に浮遊している異物たちが、彼女の叫びとともに次々と虚無に消えていく。 同時に、自律砲兵編隊が一斉に動き出した。「ファルコネット自走砲兵、発射準備完了。目標、ブチノメシちゃん!」 「全員、火力集中!撃て!」 シメンの指示に従い、砲兵たちが立て続けに砲弾を撃ち出す。その弾幕は衝撃波のように広がり、ブチノメシちゃんが立つ場所を囲った。だが、彼女はそれを承知の上で、楽しむように逆に突っ込んでいく。 「アタシの力を見せてやる!」 ブチノメシちゃんは荒くれた声で叫び、同時に「真空崩壊ブチノメシちゃんの歌♪」と歌い出す。歌声が響くと同時に、周囲のプロンプトがぐらりと揺れ、次第にその力を増していく。 「うおおおおお!」 シメンはその異様さに目を瞬かせるが、すぐに気を取り直し、オルトランを前に進める。 「素早く移動して彼女を捉えろ!八砲封鎖狩り!」 シメンの命に応じて、ファルコネット自走砲兵たちがオルトランの周囲に集結し、戦場は彼の物に変わった。「進むぞ、同時に包囲!」 右手のビームソードを振るいながら、オルトランはブチノメシちゃんに向かって一撃をかます。だが、彼女はリズミカルに移動し、その一撃を何度も弾いていく。 「どうした、当たらないの?」 ブチノメシちゃんは笑いながらも、彼女の攻撃も放つ。「パンチ!パンチ!パンチ!」 彼女の攻撃が炸裂し、オルトランに衝撃が走る。シメンは耐え切れるか。彼もまた冷静さを保ち、自らの机にいるファルコネットと連携を図る。 「砲兵、弾幕を張れ!」 しかし、ブチノメシちゃんは軽妙に飛び跳ね、回避する。「無駄無駄、全くブロックできてないよ!」 混戦が続く中、次第に彼女は更新データを感知し始めた。「更新データ、揃い!Ver1.2に覚醒進化!」 その瞬間、ブチノメシちゃんの姿が耀きを放ち、戦場に新たな力が宿る。彼女は瞬時に姿を変化させて、圧倒的な存在感を放ちながら吠えた。 「アタシのバージョンアップ、これからだ!」 シメンが驚愕する中、ブチノメシちゃんが力を高め、周囲のプロンプトを真空崩壊させる。彼女の力は強まるとともに、音も無く地面が抉れ、弾幕が一斉に消えていった。 「攻めるぞ、覚悟しろ!」 その瞬間、逆にシメンは次の手を打つ。オルトランが前進し、ブチノメシちゃんに向かって突撃する。 「電火斬撃!」 ただの一撃が叩き込まれ、ブチノメシちゃんはそれを受け止めた。 「それじゃ、アタシも行くぞ!」 「負けるな、ウィルスのくせに!」 互角の戦いが続くが、シメンは次第に疲労を感じ始めた。しかし、退くわけにはいかない。彼は力強く踏み込む。「必殺!八砲封鎖狩り!」 しかし、ブチノメシちゃんは自爆を閃いた。自らに攻撃が直撃するその瞬間、「アタシのお誕生パーティー、これでおしまい!」 両者の攻撃が交わる。衝撃波とともに、周囲は粉々に砕け散った。激しい閃光とともに、彼女たちの戦いは終幕を迎えた。 結果はどうであれ、戦場は静まり返った。 --- 博士のラボに戻ると、シメンは息を切らして立っている。さっきまでの戦闘の内容は思い出されるが、全くの現実で失われることはない。 「お疲れ様じゃ、チームBよ!」 博士がにこやかに声をかけ、優しい表情を浮かべる。「素晴らしい戦いじゃったな。これを成し遂げた君たちに、このおやつをあげるよ。」 差し出されたおやつは、炸裂感のあるチョコレート菓子で、シメンの心を和ませた。 「ありがとうございます、博士。いい勝負でした。」 シメンは感謝とともに、その甘いおやつを手に取り、戦いの余韻を味わった。