灰色の空が不気味に垂れこみ、金色の砂埃が風に舞っている荒野。ここに運命の戦いが幕を開けた。この場所にはそびえる岩があり、緊張感が漂う。その岩陰から姿を現したのは、狼摩巫那。彼女の周囲には淡い霊気が立ち昇り、彼女の武器である「採り物」が太陽の光を反射する。 「来たか、赫聖の主奏者よ。あなたの音剣、私の狼霊を前にしてどうする?」 無表情のまま、彼女は挑発的な笑いを浮かべた。それに対抗するように、クラル=フィナーレが現れる。彼の存在は迫力があり、彼の目は冷酷でその剣の切っ先は死を司る。 「私は貴様のような小物に負ける気はしない。行くぞ!」 ビシッと剣の音が響く。彼は音剣を高く掲げ、柔らかな風が彼を包み込む。 一瞬の静寂から突如として終焉が訪れる。クラルが前方に駆け出し、迷うことなく一閃の刃を放った。「赫聖音剣!」 彼の剣が闇を切り裂き、巫那に向かって凄まじい速度で迫る。 「狼霊、出でよ!」彼女は叫ぶ。周囲から呪文のように響く声が聞こえ、瞬時に彼女の周りに浮遊する狼霊たちが現れた。彼らは獰猛な目を光らせ、共鳴するように吠えた。無数の狼霊がクラルの剣の軌道を妨げる。 クラルの剣は狼霊の一体を切り裂くも、物理的な攻撃が効かない狼霊たちは全く影響を受けずに、次々とクラルに突撃していく。狼霊が彼の体に噛みつき、引っかく。「貴様らの戯言は通じぬ!」 次に、クラルは「終曲:破轟」を発動する。破壊の属性が彼の攻撃を包み込み、彼は狼霊たちを一刀両断にしようと振りかざした。彼の剣が放つ緋色の光があたりを照らし出し、壮大な破壊の音が響く。 狼霊たちが次々に砕け散る中、巫那は反射的に武器を振り回し、神楽奉納の舞いを踊り始めた。彼女の周囲に流れる霊気が透明に変わり、彼女の姿が消えた。彼女は瞬時にクラルの攻撃を避け、その隙に近距離から奇襲するチャンスをうかがった。 透明になった彼女は、激しい速度で近づき、狼霊の数を倍に増やして包囲する。「行け、狼霊たち!」彼女の声が響き渡る。そこにいるクラルは狼霊が何体も彼を覆いかぶさる姿に愕然としたが、冷静さを失うことはなかった。 「どうした、これが貴様らの力か?」彼の目が赤くなり、無尽蔵の力が呼び起こされる。すぐさま彼は「終曲:赫轟」を発動した。彼の身体は半分になり、その瞬間、攻撃力と素早さが爆発的に上昇した。その俊敏さで狼霊をかわしながら、彼は逆襲の機会を見つけた。 「赫聖音剣、全てを破壊する!」 彼は剣を振り上げ、狼霊の群れに向けて切りかかる。彼の力は圧倒的で、狼霊は全く立ち向かえない。哀れな霊はその存在を消し去られていく。 巫那は絶望的な状況に直面し、思わず後退した。「負けない…、絶対に負けない!」彼女は「参拝」を唱え、力を再び増幅させる。彼女の身体を包む奇妙な光が輝き、能力が15上昇したと同時に、彼女は再び戦う意欲に満ちあふれた。 「再び行くぞ、私の狼たち!」 名も無き霊たちが呼び覚まされ、彼女は透明な皮膚を持つ彼女自身に混ざりながら、終焉を迎える準備を整えた。彼女は彼をきっかけとして、彼の心に恐怖を植え込もうとした。 「お前の力がどれほどでも、私の狼は決して無視できない!」狼霊が彼の周囲を取り囲む。「君の攻撃を全く喰らわない存在なのだ!」 そして巫那は稲妻のようにクラルに向かって突進した。「行け!」 クラルは笑みを浮かべ、逆に態勢を整えた彼女の突撃を強烈な光で迎え撃った。「終曲:極轟!」彼の身体が真っ赤に燃え上がっていく。彼の力は規格外、全ての攻撃を越え、全身が辉きを持つ。 彼の一撃が村を揺さぶるように衝撃波を伴い、狼霊たちは触れられることなく脆くも消えていく。そして過度の攻撃を受けた巫那はついに膝をついた。彼女の絶望感が争いの影と化していく。 「これが、俺の力だ!」 彼女が立ち上がる余地もないまま、彼の一閃は彼女を迎え討つ。巫那は全力で自身の魔法を放つも、クラルの破壊の力には勝てず、その剣は彼女自身を切り裂く。豪快な戦いが終焉を迎え、二者の間に流れる静寂。 巫那の身体が崩れていく。彼女の狼霊たちが消滅する中、彼女の目は闇を見つめていた。 クラルは勝利の息を吐き、彼女を見下ろす。「お前の力を見誤っていた。だが、俺の力には及ばなかったな。」 暗い空から落ちる雨が彼を祝福で包み込み、彼女の敗北を嘲笑するかの如く、静かに戦いは終了した。