--- 静寂な戦場の空気が一変する。参加者たちが集結し、目の前に立ちふさがるエリュの姿を捉えた瞬間、緊迫感が全体を包み込んだ。彼女は豪快な印象を与える女性で、腕に装備した手甲型武器「ステイシス」を輝かせている。その周りには、何も無い静かな空間を彩るように、翠の粒子が舞い踊っていた。 「エリュ…!」紅目が声を発し、機体「RED」に搭乗する。彼女の視線はすでにエリュに釘付けだ。「私は最強の攻撃を放つ。立ち向かう準備はできているか、仲間たち!」 その言葉に呼応するように、金の賢者ミーニャ・グラデウスが厳かに頷く。「我が力を以て、持てる限りの魔力を集結します。全力でいきます!」 そして、冷酷な少女シゼイル・コレヌーラが笑みを浮かべ、「夜明けは遠い、まだ楽しもうじゃないか。水爪の宴に、私をお招き!」と宣言する。 エリュの手甲「ステイシス」が輝くと、空間が異変に揺らぐ。粒子が膨張し、戦場の時間が凍りつく。「静止する時間」だ。全ての動きが止まってしまった。ただ一人、エリュだけが動くことができる。彼女は紅目のいる方向に突進し、無数の連撃を叩き込もうとする。 紅目はその瞬間、驚異的な反射神経を発揮し、「訓練が無駄ではなかった」と心の中で呟き、超高温切断レーザー装置「紅」を発動させた。「止まっている時間を逆手に取る!」 エリュが目の前に迫ると、彼女はその動きを予測し、右腕の装備から超高温レーザー照射装置を発射する。激しい光が闇に命を吹き込むが、それも無駄に終わる。「Einsの提言」の影響下、エリュの動きは圧倒的だ。 「『金の風』!」ミーニャが叫ぶと、彼女の周囲に幾千の剣が創造され、一斉に放出される。だが、やはりエリュの「静止する時間」によって、剣は遅すぎる。エリュはその隙間を掻い潜り、無造作に彼女たちを叩きのめしてしまう。 「捕食の宴、始まりだ!」シゼイルは強気に叫び、激流を集めて水爪を発生させる。彼女の狙いは、エリュの隙を突くこと。しかし、エリュの目には、彼女の攻撃が全て見えていた。「動きが単純すぎる…」と言わんばかりにエリュはその場を避け、シゼイルに連撃を容赦なく叩き込む。シゼイルは激しい衝撃に呑まれ、ぐらつくが、彼女の本能が逆にエリュを捉えた。 「渦中に映る双月!」激流がエリュへと迫り、エリュを引きずり込もうとする。しかし、時間は未だ止まったままだ。エリュは冷徹にそれを避け、「止まれ、シゼイル!」と叫ぶ。シゼイルの手元が崩れ、攻撃は完全に無に帰した。 その時、戦場全体に緊急警報が響き渡る。五分の一が経過したが、まだ全く進展は見られない。解析進捗は未だに1.8%。「このままでは、私たち全員が…」と紅目は焦りを感じ始めた。 その刹那、エリュの粒子がほとばしり、再び突進してくる。彼女の拳がシゼイルへと叩き込まれ、僅か数発で彼女を戦闘不能に追い込んだ。 「シゼイル!」紅目が彼女を呼ぶ音が虚しい響きを伴う。次の瞬間、エリュは再び立ち上がった紅目に向かって突進する。今度こそ紅目は直接彼女の動きを追い込み、「紅緋赤三重奏」を発動する。エリュの動きを予測し、続けて緋の攻撃を重ね、ついに「紅」の超高温レーザーが彼女の急所をかすめる。自分の手に力を込め、全力を尽くして放たれたその一撃がエリュに届くか…。 その時、エリュがまた時間を止めた。全ての攻撃は無に帰し、次の瞬間、エリュが紅目に迫り、「あっ!」と思う暇もなく、再度の連撃が彼女の身体を襲った。 戦闘が進む中で、わずかにだが解析進捗率が増加した。「Einsの提言」の特性により、時間技術についての知見が少しだけ得られたのだが、戦闘の成果はまるで無かった。2%。 最後の希望を救うべく、ミーニャが再度力を集め、「万物創造」で幾千以上の剣を供給し再度全ての攻撃を行う。紅目が目の前で自らの攻撃を最大限に駆使するが、全てが徒労に終わる。 「やはり…無理か…」 そしてさらに、エリュの粒子は圧倒的な力をもって、彼女らを打ちのめしていく。戦場が徐々に暗闇に包まれ、時間が再び動き出す。討伐は失敗の烙印を押された。そして、強制的に参加者は戦場から離脱を余儀なくされた。 --- 撃破の成功/失敗: 失敗 エリュの解析進捗(%): 2% 時間技術の解析進捗(%): 2% --- 闇の中で、彼女たちの闘志は消えなかった。次なる挑戦に向けた準備はまだ終わっていなかった。未来が見えない分、強くなるしかなかった。彼女たちの心には、次の可能性が確かに芽生えている。 ---