紅葉が燃えるように山を彩る季節。東洋の深山、地図にも載らぬような秘境に、ひっそりと佇む老舗旅館「栄愛之湯」があった。 そこへ、奇妙な一行が訪れる。まずはチームAのアシュラと『トモダチ』。アシュラは32歳の男性でありながら、なぜかデニムドレスに身を包んだ魔法少女の姿で、巨大なバトルフィストをぶら下げて空を飛んでいた。「いやぁ、こういう静かな場所はいいですね」と、年相応の落ち着いた声で呟く。隣を歩く『トモダチ』は、見る者が誰もが溜息をつくほどの美青年であり、道端のリスや鳥たちにまで親しげに挨拶を交わしながら、文字通り「世界に愛されて」歩いていた。 一方、チームBのガルディナと未蕾は、山道を登っていた。ガルディナは豪快に笑いながら、道端に転がっていた鉄分豊かな鉱石をポリポリと菓子のように齧っている。「ガハハ!いい空気だ!こういう場所で心ゆくまで汗を流すのが最高なんだよな!」と、褐色の肌に溶岩の亀裂を走らせて快活に笑う。その後ろを、銀髪に赤い瞳の未蕾が、黒いローブを纏い、気だるげに歩いていた。「……うるさいです。静かに景色を楽しみましょうよ」と小声で呟くが、その瞳には秋の深山への好奇心が僅かに宿っていた。 旅館に到着した彼らを迎えたのは、腰の曲がったが眼光鋭い、経営主の婆さんだった。 「いらっしゃい。よくこんな山奥まで辿り着いたねぇ」 「こんにちは!よろしくお願いしますね」と『トモダチ』が最高の笑顔を向けると、厳格そうな婆さんの顔が一瞬でとろけ、「まあ、なんて可愛い子だこと!お茶を淹れなきゃ!」と激しく歓迎し始めた。アシュラは苦笑し、ガルディナは「婆さん、いい宿だな!」と背中を叩き、未蕾は静かに会釈してチェックインを済ませた。 その後、一行は男女別の大部屋に分かれた。 男部屋では、アシュラと『トモダチ』が畳の上で寛いでいた。「アシュラさん、その格好、やっぱり似合ってますよ」と『トモダチ』が微笑む。「やめてくださいよ、これは仕事みたいなもんなんですから。でも、たまにはこうして戦いから離れて、趣味の話とかしたいですよね」とアシュラがバトルフィストを脇に置いて溜息をつく。二人は最近の悩みや、意外な共通点について、穏やかな時間を過ごした。 女部屋では、ガルディナが畳を揺らして大笑いしていた。「未蕾!あんたもたまにはこういう豪快な旅をしないとな!FPSとかいう箱の中の戦いだけじゃなくてよ!」 「……いいんです。私はペンギンの動画を見てる方が有意義です」と、未蕾はスマホを弄りながら淡々と答えるが、その口角は少しだけ上がっていた。種族も出身も違う二人だったが、不思議と心地よい沈黙と雑談が混ざり合い、絆が深まっていく。 そして、待ちに待った夕食後の時間。男女同時に、紅葉の絶景を望む貸切露天風呂へ浸かった。 湯煙の向こうに真っ赤な紅葉が広がり、至福のひととき。男風呂でアシュラが「あぁ……浄化される……」と目を閉じ、女風呂で未蕾が「……悪くない」と呟いていた、その時だった。 「ターゲット確認。排除を開始する」 冷徹な中性的音声と共に、空から黄金に輝く楕円体が猛烈な速度で飛来した。チームC、「男についてるアレのカタワレ」である。 「なっ!?誰だ!!」 アシュラが叫ぶ間もなく、カタワレは反重力を解除し、コード