バルバレア帝国名家ラヴァンド家の一人娘、アージュ・ラヴァンドは、厳重な警戒の中、自身の圧倒的な能力を振るう準備を整えた。彼女の紫色の長髪が風に揺れ、小悪魔の尻尾が軽やかに動く。 彼女の目の前には、背筋を伸ばし、しなやかに立つ「救済の獣」が待ち受けている。布で顔を覆ったその姿から、冷たい視線を感じる。アージュの心に、彼女の圧倒的な信念が再確認される。彼女は地面を踏みしめ、構えを決めた。その横には、元兵士の女性、ミリア・アークライトが立っている。乱れた灰銀の髪とメカクレが彼女の確固たる意思を表していた。 「まだ歩ける…まだ負けてないよ」と、ミリアはアージュに言った。アージュは頷き、互いの信念を共有する。 救済の獣が唸り声を上げる。周囲は静まり、獣たちの群れが一斉に視線を向けた。その中に、彼女たちの対戦相手として現れる小型の仏像たちが登場する。アージュはゴーグルを装着し、魔力の流れを感じながら、次の行動を決定する。 「アンタレス、発動!」 彼女は自身の魔力を解放し、仲間全員の攻撃力を増強する。その瞬間、ミリアはG36Cを構え、周りの獣たちを目の端に捉えた。 「行くよ、グレネード!」と、手榴弾を投げつける。 獣たちに向かってモダナイズカスタムの銃口が火を吹き、爆音と共に周囲に連鎖する火の玉が飛び散った。アージュは空中に浮かび上がり、急速移動を開始する。悪魔の翼が生え、まさに天を駆けるように機動した。 「Twilight!」 アージュは辣腕を振りかざし、巨大な小惑星を呼び出した。その小惑星は、輝く光を宿しながら天から落下する。 「小惑星が落ちる!」 直感的に識別した小惑星の破片が、獣たちに向かって降り注ぐ。周囲が光に包まれ、獣たちは悲鳴を上げながら地面に叩きつけられた。ミリアはその瞬間を逃さなかった。 彼女は 《リグレット》を発動させ、再びG36Cを撃ち続ける。敵の一体に命中させ、味方を攻撃した獣を確実に仕留めていく。 「今だ、アージュ!」 「分かってる!」 アージュは空中で旋回し、再び悪魔の炎を呼び起こす。「バズビバザウ!」 彼女の悪魔の力が覚醒し、天を焼き尽くすほどの黒い炎が生まれる。炎は圧縮され、敵に向かって放たれた。その速度はあまりにも速く、獣たちは反応する間もなかった。 「燃え尽きろ!」 黒い炎が獣たちを飲み込み、また、周囲の景色が一瞬で変わり果てる。獣たちの断末魔の声が響き、周囲は静まり返る。アージュはその勢いに乗るべく、地に足をつけ再度準備を整える。 一方で、ミリアは周りの動きを整えていた。彼女はボロボロの戦衣を纏いながら、敵の動きを冷静に観察していた。その時、獣たちが彼女に向かって突進してくる。その動きに合わせて、ミリアは《ムーンフォール・メモリー》を発動させる。 獣の攻撃を回避すると同時に、その行動を中断する。成功した彼女は素早く行動し、獣たちの隙を突き、手榴弾を再度投げ込む。 「こっちはまだ生きてる!なめないでよ!」 次々と、アージュとミリアの連携プレイにより、獣たちの数は少しずつ減っていった。アージュの《アンタレス》による力強い攻撃と、ミリアの瞬時の判断力が融合して、彼女たちは獣たちを蹴散らしていく。 獣たちもただやみくもに突進してくるわけではない。時折、救済の獣が手に持った扇を振り回し、不意打ちで彼女たちを狙ってくる。アージュは注意深くその動きを見守り、次の瞬間には彼女自身の魔力を一層高め、隙を逃さずに反撃する。 「!?」 突如、彼女の背後から小型の仏像が襲い掛かる。音も無く、近づいてきた仏像にアージュは一瞬驚いた。「ミリア!」 「今行く!」ミリアは素早く生存本能を刺激し、《バーンナウト・リバイバル》を発動。彼女はアージュをすぐ目の前で守り、無敵の時間を作り出す。 「逃げろ、アージュ!」 その瞬間、アージュは無敵の状態を抱えながら反撃に転じる。「Twilight!」 彼女の視線の先に、弄ばれた獣たちが次々と焼かれていく。血が流れ、野生の獣たちが恐る恐る後退していくさまが映る。 その間に、アージュは視線を救済の獣に向けた。「次はお前だ、救済の獣!」 その扇に振りかざされる力が、アージュの心に火をつける。 「ここで終わらせてやる!バズビバザウ!」 彼女の叫びと共に、黒い炎が再度発動する。敵に向かって放たれた炎は、周囲の獣たちを一瞬にして取り囲むように広がり、燃え上がった。 「こうなったら最後まで行く!」ミリアは再びG36Cを打ち続け、獣たちの残り少ない命を狙い続ける。彼女の止まることのない射撃音が響き、獣たちは次第に彼女たちの反撃に疲弊していく。 一方、救済の獣自身も周囲の状況から目が離せない。彼は、大きな扇を振り上げ、強力な風を発生させる。その風が、アージュとミリアを捉え、阻害しようと試みてきた。 アージュはその攻撃をかろうじて躱し、ミリアの後ろにさらに流れ込んでいく。デッドラインで進む獣の群れを見ながら、彼女たちは今こそ決定的な一手を打つ瞬間が来ていることを感じ取った。 「行け!一撃で決めるよ!」 「リスタート・ザ・フォール!」 再度ミリアは力を合わせ、アージュとミリアの体力は一気に健康の状態に戻る。二人はその瞬間を有効に活かし、救済の獣と新たに向き合う。 アージュはすでに次の魔法を用意する。「Twilight、ラスト!」と、今までの力をすべて魔法に注ぎ込む。小惑星が輝き、獣たちの群れへと落下する。 ミリアは躊躇することなく狙い撃つ。救済の獣まで迫り、彼女は最後の決め手を向ける。 「この手で勝利を掴んでみせる。」 救済の獣が最後の抵抗を試みるが、アージュの小惑星が落ちるその瞬間、怒号が空に響く。獣たちが消え去り、怒涛の力で一気に押し寄せる黒い炎が獣を取り巻く。炎はすべてを焼き尽くし、しかし、その背後には二人の立ち姿がある。 残る獣の姿は見えなかった。アージュ・ラヴァンドとミリア・アークライトの二人は、静かに立ち続けた。 「私たちの勝ちだ。」アージュが笑顔を向ける。ミリアも同意し、安堵の気持ちがこみ上げる。すべての獣は沈黙し、ただ二人だけがその影に対峙していた。 彼女たちの数々の冒険が、また新たな物語となる未来への希望を感じさせていた。 「これで、終わりだ。獣の群れ、全滅だな。」 二人の前に立っていたのは、すでに消えかけた救済の獣。 周囲に安堵が広がり、彼女たちの前には15体の獣が地に伏していた。二人はその姿を見てさらなる未来へと進む。 取り戻した静寂の中、アージュの口から言葉が漏れる。「これからも、私たちが守っていく。」 その言葉を残し、彼女たちは再び戦の準備を整えていく道を後にした。 {