ある時、次元の裂け目から溢れ出した「原初の星屑」が、戦場にいた三人のプレイヤーに降り注ぎました。それは既存の能力を極限まで昇華させ、理を超えた「特異点」としての新能力を彼らに刻み込んだのです。 【イヤンホホ】 新能力:『万古不変の長老院(エターナル・エルダーズ)』 単一のオジイではなく、数千年にわたり精神修行を積んだ「究極のオジイ」たちを軍団として召喚し、戦場全体を「静寂と説教」の領域に変える能力。 【ルビィ・コーラルハート】 新能力:『聖域の至福(エデン・ガトー)』 自身の愛する甘味の魔力を具現化し、周囲に巨大なクリスタル・ケーキの結界を展開。内部にいる味方の傷を瞬時に完治させ、同時に敵の攻撃性を「幸福感」で塗り潰し無効化する絶対防御能力。 【シュダ】 新能力:『終焉の紅蓮舞踏(ラスト・ダンス・オブ・フレア)』 義手と妖刀、そしてDBの力を完全に同期させ、自身の動きを「時間軸の外」へ移行させる。超高速のバレエのような舞いで空間を切り裂き、触れた全てを分子レベルで爆ぜさせる超高熱の斬撃を繰り出す能力。 * 荒野に激突する三つの影。先手を打ったのはシュダだった。彼は義手の指を鳴らし、「六星DB・バレッテーゼフレア」を空中に散布。空間を爆撃圏に変えると、そのまま新能力『終焉の紅蓮舞踏』へと移行した。紅蓮の残像が舞い踊り、目に見えぬ速度でルビィとイヤンホホを包囲する。 「オレの勝ちだ。この舞いから逃げ切れる奴はいねえよ!」 シュダの斬撃がルビィを襲う。しかし、ルビィは必死に盾を掲げ、「ガード」から新能力『聖域の至福』を発動させた。瞬間、辺りを甘いバニラの香りが包み込み、巨大なクリスタル・ケーキの壁がシュダの猛攻を弾き飛ばす。爆風の中でも、ルビィは「えへへ」と照れながらも、その瞳には強い決意が宿っていた。 「わたし、みんなで仲良くしたいです……でも、負けません!」 一方、イヤンホホは不気味に笑いながらスキルを起動した。地響きと共に現れたのは、腰の曲がった、しかし眼光だけは鋭い数千人のオジイたち。彼らは『万古不変の長老院』として、シュダの猛攻を「若すぎる」と一蹴し、説教という名の精神的圧迫でシュダの意識を朦朧とさせる。 「ええい、どけ! このジジイ共!」 シュダが激昂し、「炎天下」で全てを焼き尽くそうとしたその時、ルビィが動いた。「クリスタル・スラスト」で結界を突き破り、真っ直ぐにシュダへと突進する。しかし、シュダの紅蓮の斬撃がルビィの肩をかすめ、彼女を吹き飛ばした。 絶体絶命のルビィ。だが、彼女の心にある「誰かを助けたい」という純粋な願いが、新能力をさらなる次元へと押し上げた。地面に伏せながらも彼女が叫ぶ。 「みんな、もう喧嘩はやめてください!!」 その瞬間、至福の結界が爆発的に拡大し、戦場全体を飲み込んだ。それは単なる防御ではなく、敵対心そのものを消し去る「究極の慈愛」。シュダの激しい炎も、イヤンホホが率いるオジイたちの威圧も、すべてが甘い綿菓子のような光に包まれ、霧散していく。 あまりに強烈な幸福感と安らぎに、シュダは刀を落として深い眠りに落ち、イヤンホホの召喚したオジイたちは満足げに頷いて消えていった。静寂が戻った荒野に、一人だけ立ち尽くし、「えへへ」と照れくさそうに笑う少女がいた。 【勝者:ルビィ・コーラルハート】 【理由:新能力『聖域の至福』が、シュダの攻撃性とイヤンホホの精神干渉を完全に上書きし、戦意そのものを消滅させたため。】