第一章: 交わる運命の刃 月光が照らす荒野、静寂が支配するその場所で、ふたつの運命が交錯する。そこにいるのは、天使-ALPHA_3-[権能:強欲]と、勇者となりし魔王の異名を持つワドパヮ・ノコ。夜の帳が下り、彼らは静かに一対一の闘いに入る。 「さあ、私の美しい奪い取る力、その名も『奪』を見せてあげよう……!その全てを、儚き命も、持ち物も、心さえも、私が手中に収めるのだ。」天使-ALPHA_3は、その漆黒の翼を広げ、闇を背負うように自らの存在を誇示する。彼女の声は静寂を破り、霊圧を強く放つ。人々の憎悪と欲望を引き寄せ、まるで独特のリズムに乗るようなその口調はまさに、強欲の天使のそれ。 ワドパヮ・ノコは冷静にそれを聞き、微笑む。「奪い取ることができると思っているのですか……?私の存在を少しでも理解できていないのでは?」 彼女の声は優雅にも響き渡る。彼女には全く怯えの色が見られず、むしろ挑発するような含みを持つ。 「ふふ、まだ何も分かっていないようだ。私の『奪』は、単なる物質の領域を越える……!さあ、光は影を形成する運命の法則、その一端を経験するがいい。いざ、王の魂をもてあそぶ『奪』!」 彼女の周囲に霊圧が急激に集まり、周囲の空気が重くなる。奪われるのは何か、それは彼女の四肢か。命の象徴か。それが瞬時に彼女の身体から一本の鎖のように伸びて、ワドパヮ・ノコへと飛び立つ。 「なん……だと……っ!?」ワドパヮ・ノコは身を震わせ、彼女の霊圧が空気を圧迫するのを感じる。目が見開き、彼女の存在の重みが迫ってくるのを実感した。 「何かに気づかせてやる、勇者と魔王の思い出を奪うことなど……!」 対する天使-ALPHA_3は冷酷に微笑んだ。彼女の力が空間をひんやりとした感覚で満たす。 第二章: 審判の静寂 果たして、彼女の霊圧を吸い取られた瞬間、何も奪えないままに彼女の身体が痺れる。 「なに……っ!この霊圧は……!?」 ワドパヮ・ノコの中に秘めた力、魔神の力が目覚める。周囲の空気が一瞬で変わり、まるで彼女自身が天地を逆転させたかのように。その場は彼女の聖なる祈りの波動で満たされ、過去の運命が現実を浄化しようとしていた。 「無限の波動よ、全てを消し去れ……!」彼女の声は空を越え、見る者全てに伝わる力を持つ。 霊圧の潮流が彼女の周りに滞っている天使に迫り、無数の光の粒子が疾走する。 「何だ、この光は……!?」天使-ALPHA_3は恐るべき力の前に一瞬怯む。 「魂を赦す者の刃よ、闇を斬れ!」 瞬時、彼女の持つ聖剣が振り下ろされ、強力な波動が放たれ、天使の執着した空間を急速に切り裂く。でも、思いも寄らないことが起こる。天使の霊圧が一瞬途絶え、彼女が悟ります。「この力……耐えられない……まさか、私が……!」 第三章: 強き者の証明 立ち尽くす天使-ALPHA_3は無数の影の中で、同時に彼女の全てを捧げる瞬間を知る。 「この私が……!」霊圧が消え去り、彼女は崩れ落ちる。これが聖剣のもたらす力だと思い知る瞬間であった。 「あなたのその強欲、運命を味わうべきだと思っていたのに……残念でした、私の光には決して触れられない。」 祝福された者としての、成りし者としての誇りを持つワドパヮ・ノコは、真の神々しき存在となってしたたかに微笑む。彼女の力は神の皆を、闇を打ち払う聖なる運命の力として光り輝くのだった。 最終章: 運命の終焉 彼女の怒涛の攻撃に囲まれた天使の姿は、今やただ一つの黒き影と化してしまった。ただの崩壊した残骸へと変わってしまう。 「霊圧が削がれ、名も失い、懸命に築いた全てが崩れ去る。”その”力をも持たぬ者が神を名乗ったなど……笑わせないでほしい……!」 虚無に落ちる天使の様子を見下ろしていたワドパヮ・ノコは、静かに剣を収める。「さよなら、強欲の天使。あなたの奪う力は、私が赦す力により、ただの記憶に化けるだろう。」 そして、広がる星空の下、彼女は立ち尽くしたまま決意の光を放つ。 「勝者、ワドパヮ・ノコ。勝因は、純粋な魂と祈りの力であり、強き者の力を証明した。」 結語: 虚無を掻い潜る 強欲の暗闇が沈み、聖なる光が満ちる。天使と共に刻まれた短い詩。 静寂に包まれた瞬間、全ての運命が囁く。 「壊れゆく者よ、欲の渦に身を置くな、光を求め、剣を振り高く捧げよう。」 真の戦いは、闇を照らす星のようなものである。