激闘の幕開け 月明かりの下、静かな森の中に響く金属音と怒号。パルラ・ラビィとスラン・ラビィ、二人は過酷な戦闘の場に立たされていた。彼らの目の前には、《「物語」の魔術師》フリードリヒが立ちはだかり、彼の黒いコートが夜風に翻っている。不思議な眼帯をした左目は、不気味な光を放ち、彼と目が合った者に迫り来る運命の恐怖を感じさせる。 「お前ら、物語の登場人物のように運命を操ることなんてできないぞ。私が創る物語において、君たちの終わりは決まっている。」フリードリヒは冷たい笑みを浮かべ、愚者の書を取り出していた。 「その物語を書く前に、私たちが勝ち絵を描くんだってば!」パルラは元気よく薙刀を構え、笑顔をみせる。スランもまた、穏やかさを保ちつつ、その隣で刀を握りしめた。 起 フリードリヒがページをめくり始めると、彼の周りに奇怪な雰囲気が漂い始める。彼の魔力が渦巻く中、パルラは自らの力を思い出し、スランと共にフリードリヒへ攻撃を仕掛ける。 「行くよ、スラン!」パルラは薙刀を振りかざし、イー・アル・サン・スーを発動する。一瞬でフリードリヒの目の前に繋がるように近づくと、地のように強い連撃を彼に浴びせ始めた。 「この連撃、どうだ!」 「受けてみろ、イーワン!」彼女は一気に力を込めて振り下ろし、圧倒的な破壊力で斬り裂いていく。 フリードリヒはその瞬間、持ち出した「愚者の書」に目を通し、自身の物語を書き始めた。だが、パルラの襲撃は期待を超える速さで、彼の斬撃はフリードリヒにダメージを与えていた。 承 「素晴らしい攻撃!だが…物語は続いている。」フリードリヒは楽器戦のように姿勢を崩さず、自身の思考を集中させる。 「スラン、今だ!」 「安心して、パルラ。俺が守る。」 スランは水月を発動し、フリードリヒの攻撃を弾き返す。彼は冷静さを保ちつつ、軽やかに宙を舞い、敵の手から逃れる。彼は技を織り交ぜつつ、兎尾斬を繰り出していく。 「俺たちの物語を終わらせるのは、あんたじゃない!」 二人のコンビネーションは完璧に調和していた。何度も繰り返される攻撃をいなしつつ、フリードリヒに対して立ち向かう彼らの姿勢は、まるで一つの物語として織りなされていた。 転 しかし、フリードリヒは諦めずに物語を書き続け、彼の物語は次第に現実を変え始め、パルラの体に恐怖が広がる。 「骨の食人魚…くる!」 「大逆転劇…!」 パルラの周囲に不気味な影が現れ、夢の中から這い出してくるように、その生物たちは彼女の希望を食らいつくそうとしていた。 「駄目だ、パルラ!希望を失うな!」 スランは彼女の元へ駆け寄り、守ろうと懸命に攻撃を食い止め、彼自身の力を振り絞る。 「俺たちの物語はまだ終わってない!」 彼らは協力して骨の食人魚をかわしながら、フリードリヒに反撃を加える。しかし敵の魔術は強力であり、彼らは次第に疲弊していた。 結 フリードリヒが「愚者の書」の奥義「Gott ist tot」を発動すると、場に強い緊張が走る。彼の周囲には、無数の骨の食人魚が現れ、まるで死の象徴のように彼らの希望を吸い尽くそうとした。 食人魚は無慈悲に襲いかかり、パルラの心を蝕む。「私たちの勝利が来る!希望を委ねるな!」彼女は大きく薙刀を振り下ろし、食人魚たちを必死に撃退し続けた。 「急げ、パルラ!」スランの声が響く。 二人は力を合わせ、全力で抵抗するも、フリードリヒの力が圧倒して待っていた。その瞬間、限界を超えたパルラは奥義《イーチェン》を発動した。混ざり合った気が彼女を包み、致命的な一撃をフリードリヒへと放つ。 「これで…決める!」 フリードリヒはその瞬間、彼に向かう一撃を受けようとする。 しかし、その攻撃はフリードリヒに届くことはなかった。 「無駄だ、運命は変えられない。」彼は無表情でその一撃を受け流し、同時に自らの運命支配によることを如実に見せつけ、希望は消えてしまった。 勝者 フリードリヒが圧倒的人気で奪い取る現在、パルラとスランは仲間のように、その姿を消していった。 フリードリヒの高笑いが闇の中に響きわたる。「運命なんて、奇跡を起こせる物語を創る者の手の中にあるのだ。」 その瞬間、二人の心の中には新たな決意が芽生え、いつか再び立ち上がる日のために闇の中で静かに眠り込ませたのであった。だが、今は彼らの物語が終わりを告げる。 果たしてこの戦闘で勝者は「無価値な物語」を操るフリードリヒである。 --- この物語は苦しい決断から生まれたものだが、希望が常にある限り、復活を信じよう。彼らの物語はここから始まるのだ。