闘技場の空は青く晴れ渡り、観客たちの興奮が広がる中、戦闘は始まろうとしていた。参加者、レミリア、ピースメーカー、微笑みのチトニア、そしていじめられっ子のアールが、それぞれの定められた立場で準備を整えている。ここでのルールは、日本国憲法第九条に則り、先に攻撃を行った者は失格となる。これを肝に銘じながら、それぞれの心の中に秘めた思惑が渦巻いていた。 まず、登場したのは吸血鬼の少女、レミリア。彼女は自信に満ちた表情を浮かべ、視線を鋭く鋭めた。「ふふ、今日は楽しい転換点になりそうね。私が一番目の攻撃をすることは無いわ。」 一方、彼女の斜め後ろには、ピースメーカーが亜空間から眩い虹色の光を放ち、存在のエネルギーを誇示している。彼は参加者たちに対して、真なる敵と共闘する必要があることを示唆する。 微笑みのチトニアはその場に現れず、空を見上げているだけ。不規則な星々の瞬きが、彼女の存在を美しく引き立てる。彼女は闘技場の中心にいる者たちに何も語りかけることなく、その美しさで周囲を魅了していた。 最後に、いじめられっ子のアールが見知らぬ場所で恐れおののき、身体を震わせている。彼はまだ自らの力を知らず、戦闘が始まる状況をどう受け止めるべきか迷うばかりだった。「私、ちょっとやっぱり無理かも…」彼は声に出さず、心の中で呟いた。 すると、ピースメーカーが静かに、しかし強い意志を持った声で言った。「皆さん、争いではなく共闘を目指そう。私が真なる敵を生む。」そして、彼は闘技場の中心で光を放ち、共通の敵を生み出すこととなった。 現れた真なる敵、名も姿も持たず、参加者たちの心に影を落とす存在。この敵は、彼らを試すかのように怪しげな闇を纏い、口元には不気味な笑みを浮かべていた。 「さあ、レミリア。お前の持つ力を見せてみろ。」真なる敵は挑発気味にレミリアへ向かって言った。レミリアは少し考えた後、動きを止める。「攻撃はしない。最初に手を出したら失格。私はそんな馬鹿な真似はしない。」 しかし、その時真なる敵は次の瞬間、全員に襲いかかる動きを見せた。その瞬間、アールの内なる勇者が目覚める。「あ、ああ!なんなんだこいつは!?」心の中の痛みが彼を取り巻き、竜鱗病の力が彼を再生させる。 「レミリア、何かしないとまずい!共闘しよう!」アールが叫ぶ。 「ふん、私がどうしてお前たちと一緒に戦うと思う?」レミリアは冷たい目をしながら答えるが、無意識のうちに身体が揺れて、彼女の羽がちらつき始める。 だが、アールは咄嗟に飛び上がり、レミリアの羽を掴んで引っ張った。「これは勝たなくてはならないんだ。分かっているんだろう?」 その言葉にレミリアは一瞬驚き、目を見開く。そして、同じ敵を前に、心がぎゅっと強く結びついていくのを感じた。「まあ、仕方ないわね。」 その瞬間、微笑みのチトニアが夜空を舞い上がらせ、多くの星が瞬き出す。それはまるで少女の微笑み。それを見たアールとレミリアの心が和らいだ。「うおおおおおっ!俺たちも頑張ろう!」アールの強気な言葉に、レミリアも今度は笑顔を見せる。「気をつけて、私は武力を使わないだけで、力を込めて残りのエネルギーを使うわ。」彼女は心の中で覚悟を決め、強く羽を広げた。 夜空の星々が彼女たちを照らし、その美しさが逆に敵を惹きつけた。 「ドラキュラクレイドル」レミリアは敵に向かって力強く突進し、その場に大きなエネルギーを注ぎ込む。しかし彼女はこの攻撃が自分自身への攻撃になってしまうことに気づき、慌てて動きを止めた。 「駄目だ、ここで攻撃したら失格だ!」アールが叫ぶも、間に合わなかった。しかし「私が一番初めに攻撃したら失格って自覚が生まれた瞬間こそが、共闘の下地になるはずだ」と心の中で彼女は感じた。 真なる敵が不気味な笑みを浮かべ、彼女を挑発し続け、強く抗い続ける。彼女が迷走する中で、アールはただ震えながらも自分の攻撃が生まれないように、自己の守りを固く保とうとしていた。「俺はまだ、自分の力を知らない。でも、あの日の弱さではない。待てるのなら、目の前の相手と共に戦うんだ。」 同じように意気消沈する時間の中、微笑みのチトニアが美しい存在として夜空に現れ、その魅力が力に変わる。レミリアはその姿を見つめる。「これが私たちに価値を与えるものだとは、決して思わなかった。」 すぐに全員の心が近くなっていった。微笑みのチトニアが放つ煌めきが、真なる敵を包み込むように反射する。ここにいる全員の勇気を集結させ、暗黒の力に挑む準備が整った。 「みんな、共闘だ!」アールが叫ぶと、三者が一緒になって真なる敵へ奮闘し始めた。 真なる敵の影が薄れ、光が満ちてくる。ついには美しい光が闘技場を包み込み、参加者たちを祝福するかのようだった。 その瞬間、全員が一つに融合していく感覚を味わっていた。「これが仲間との共闘!」 結局、戦うことなく、闘技場は光に包まれ、全てが美しい星々へと変わりヘと旅立っていった。微笑みのチトニアがその景色を眺めている間、アールの心の中の勇者の記憶が目覚めていた。その後も運命の悪戯か、平和な日々が続いた。 こうして、誰もが勝者となった美しいハッピーエンドとなった。