時が止まるような静寂が広がる、青白い蛍光灯の下。密閉された部屋は、二人の体温でほんのり熱を帯びていた。ミシェルは、シーツの上に横たわるレオンの隣に、少し寄り添っていた。彼女の頬は紅潮し、心臓の鼓動がまだ高鳴っている。色とりどりの少し乱れた布団は、まるで二人の心情を無邪気に映し出しているかのようだ。 「ねえ、レオン…さっきはどうだった?」少し緊張気味に訊ねるミシェル。彼女の声は控えめで、恥じらいの中にも期待が漂っている。 「最高だった。」レオンは目を細めて笑った。その明るい笑顔には、一瞬の安堵感が宿っていた。「お前が思ってるよりも、ずっとな。」 ミシェルは、ガスマスクの向こうに彼の真剣な眼差しを感じた。思わず少し照れくさい。彼女は小さく息を吐き、目を逸らしながら言葉を続ける。「私も、こんな気持ちになるなんて思ってもみなかった…」 レオンは彼女の言葉に笑みを浮かべ、ほんの少し身を寄せた。「よかった、ミシェルがそう言ってくれて。俺はいつも、お前を守りたいと思ってる。」その声には力強い決意がこもっている。彼は彼女が自分の傍にいることの大切さを、深く理解していた。 「でも、こんな風に互いに近くなるのは…少し驚きかも。」ミシェルの口調には好奇心も含まれていたが、その裏には彼氏への感謝も感じられた。レオンの存在が、彼女の心を暖かくしてくれるのだ。 「お前は俺にとって特別なんだ。だから、こういうことがあってもおかしくないだろ。」レオンの呟きは、彼女の心に優しく響いた。二人の間に流れる温かな空気、それは信頼と愛情の間に生まれた絆のようだ。 「ねえ、これからもこうして、ずっと一緒にいてくれる?」ミシェルは少し不安げに訊ねた。彼女の心はドキドキしながら、その返事を待った。 「もちろん。お前を無事に生かすのが俺の役目だからな。」レオンの頼もしい言葉に、ミシェルは安堵の息を漏らす。彼の手の温もりが、自分を守ってくれるという確信を与えるのだ。 その瞬間、二人は互いに寄り添い、ゆっくりと目を閉じた。次第に訪れる安らぎに包まれながら、彼女は密かに思った。この瞬間が永遠に続けばいいと。夜の静けさが、二人の心を優しく包み込んでいた。