ある晴れた昼下がり、緑豊かな農場の一角で二人の対戦が始まろうとしていた。土の香り漂う畑の中心、アサクラ・ゲンゾウが胸を張って立ち、彼の視線の先には、【不死】アナが待っていた。どちらも一歩も引かない世界の特異点、彼らの戦いは自らが創り出したMEKANOIDたちによって繰り広げられる。 「いざ、決戦じゃ!」アサクラの朗らかな声が空に響き渡る。 アサクラは、彼の特異な能力を駆使して自らのMEKANOIDを操る。彼の名は「グリーン・ガーディアン」。左右に広がる緑の葉を持ち、隙間から見える金色の目が活き活きと輝いている。右肩は巨大なカボチャを模した装備、左肩には爆裂トウモロコシが装備されている。右手にはヒーリング効果がある大根のトンファー、そして左手には根っこを使った捕縛用のグローブが取り付けられている。さらに、特殊機構として「土の精霊」を備え、周囲の土地を感じ取り支援を行う。 対するアナは「アナティロス」という名のMEKANOIDを持っていた。アナ自身の不死性を生かした攻撃特化型で、右肩には鋭い刃を持つ義肢、左肩にはエネルギーを放つ魔力発生装置が装備されている。さらに、右手には強化キック用のバーニア、左手には敵の魔法を無効化する盾を装備している。脚部は四脚型で、低重心が高い安定性を誇っていた。アナの特殊機構「不死の守り」は、受けるダメージを激減させる側面があった。 「行くぞ、グリーン・ガーディアン!」アサクラが声をかけると、MEKANOIDが大きくうなずくと同時に動き出した。土を圧縮する音と共に、迫るカボチャが前方へ転がる。アナはそれを見て笑いながら回避し、反撃のために右脚を上げた。 「アナティロス、攻撃!」アナの命令に応えるように、MEKANOIDは右脚を振り下ろし、地面を踏みつけた。アサクラの方を向き、目潰しの黄色い光線が発射される。アサクラは次の瞬間、根っこ縛りのスキルを発動した。地面からは無数の根がはびこり、アナの脚部を絡め取ろうとする。 「根っこなんて、足元にも及ばない!」アナは冷静に呟き、バーニアを使って空中に身を躍らせる。プラズマカッターの刃がアサクラへと直撃しそうになったが、グリーン・ガーディアンはわずかに身をかわす。カボチャの装備がアナの攻撃を受け止め、そのままグリーン・ガーディアンは反撃に出る。 「大収穫(グランドハーヴェスト)!」アサクラが叫び、巨大なカボチャが急成長を始めた。もはや直径数メートルにまで膨れ上がったカボチャが、アナを直撃しようとする。「これは地味に効くかもな。」アナは一瞬驚いた表情を見せたがすぐに、魔力生成装置を発動させ、防御の構えを取った。彼女は想像以上の攻撃力に一歩後退した。 しかし、アナはすぐに立て直し、エネルギーを集める。「反撃開始だ!アナティロス、バーストトリガー!」瞬時に放たれたエネルギー弾が、カボチャの外殻に直撃し、強烈な爆発を引き起こす。周囲の植物が吹き飛ばされる中、アサクラは護られた土の精霊の力でダメージを軽減した。 「そう簡単には負けんよ、アナ!」アサクラは逆転の機会を狙う。自分の身の回りに蓄えた魔力を使って、大根のトンファーでアナを攻撃する。「いくぞ!ヒーリング大根、回復だ!」 MEKANOIDの右手が発生させたヒーリング光がグリーン・ガーディアンを包み込み、僅かながら体力を回復させた。アナはその瞬間、体幹を使った強烈なキックを放とうとしたが、動きが一瞬鈍った。 アナの強力な攻撃を受け止めるために、アサクラは必死に身を屈め、残った力を振り絞る。「やったか……?」あれだけのダメージを受け、アナが心配そうに自らの身体を確認する。だが、アナの口から零れたのは「不死でなければ即死だった」という言葉。 アサクラはそんな彼女を見て、笑いを堪えきれずに声を上げた。「まさか、そこまでか。だが俺はこれで終わらんぞ!」土の精霊の力を借りて、再び「根っこ縛り」を発動させた。動きを封じる効果が生じ、アナは必死に逃げようとするも、もはや動くこともかなわなかった。 「恥ずかしきかな。」アナはつぶやく。「こうして不死の力を持つ者が、動けなくなるなんて。」 その瞬間、アサクラはその場の勝利を確信した。「これが、老農の知恵じゃ!」彼はグリーン・ガーディアンを高く持ち上げ、最後の勝負を繰り出すため、アナにまっすぐに向かっていった。 そして、土の精霊が力を合わせた一撃がアナのMEKANOIDを捉え、彼女はついに動けなくなった。かくして、将の意志を持ったアサクラは見事勝利を収めた。 その農場の風景を見渡しながら、アサクラ・ゲンゾウは笑顔で大地に拝礼した。「土地の声に耳を傾ける、ただそれだけだ。」 --- 勝者: アサクラ・ゲンゾウ